第八章 性癖
近年の誤用として、性癖を性的な嗜好として使われることが多い。
誤用も一般的になれば固定概念となる。
だが、誤用は誤用だ。
人の心理・行動上の偏った癖が本来の意味だ。
本来の意味の方で幾つか紹介しよう。
性癖の中でも、人の一生を通じて最大に影響する偏りがある。
その前に、偏りは誤りではない。
偏りは偏りなのだ。
偏りがなければ、人間として生まれていない。
出来そこないだからこそ、人間。
完全だったら、肉体を纏わない。
偏りは必ず備わっているが、影響は大きい。
楽に歩けるか、苦しみながら歩くか。
苦しみが誤りではない。
趣味なら、痛みも苦しみも勝手にすればいい。
嫌なら、別な方向に歩けばいい。
道は、とても幅広いのだ。
端から端までの人生など、一生かかっても味わえない。
そのくらい広い幅だから、別な方向に自由に歩ける。
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