カルテ番号 へ・1(3)
特に山好きではなかった。
登山というものに興味はなかった。
登山はスポーツではないだろう。
あれは、趣味だろう、と思っていた。
それが、山に登りたくなったのだ。
無理して高い山に登りたいのではない。
身体に負担をかけて、苦しい息を吐くのを求めていたのかもしれない。
手軽なハイキングから始めた。
グループなどの入る気は更々ない。
初心者用の本で、服装や装備を覚えていった。
始めると、解った事がある。
肉体の苦しさが、心を軽くするのだ。
息を吐くことが、わだかまりを吐くことに通じるのだ。
ゆっくりと、それでも確実に山にはまっていった。
決して無理はしない行程を組んで、月に何度も登るようになった。
不思議なもので、山に登るほど、妻と仲良くなれる気がした。
以前のように、自分を責める事はなかった。
一緒に登っているような気さえした。
心が落ち着いてくるのを感じていた。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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