カルテ番号 ゆ・1（19）
院長は言葉を続けた。
「癌になる事も簡単ですが、回復するのはもっと簡単なのです。
何しろ、皆さんは生きている。
病でも生きているのです。
生命は、その性質が生きる事なのです。
病があれば、回復する方向に常に働いているのです。
その力は、とても大きいのです」
弓削も言った。
「解かります。
人が生まれ、寿命で亡くなるまでのエネルギーを計算すると・・・
計算不能なほどの数値になってしまいます。
生命というのは、奇跡ですね。
しかも、誰にでも備わっている」
院長は微笑んで言った。
「そうなのです。
とてつもない奇跡の力を全ての人が持っている。
それなのに、自覚する人はマレです。
そして、病ですが・・・
病の立場からすると、生命が邪魔をしているわけです。
本人が気づかぬうちに、病のほとんどは防いでます。
発病しても、かなり規模は小さいのです」
（登場する人物・組織・その他はフィックションです）
（過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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