2006年、全国一斉ロードショーの際に映画館で観た「武士の一分（いちぶん）」（藤沢周平原作・「隠し剣秋風抄」）
を久し振りにレンタルビデオで借りてきて観返してみました。
当代随一の人気俳優・木村拓哉主演、山田洋二監督作品、封切り時には幅広いファン層が足を運び、記録的な興
行成績を記録した映画です。
（ストーリー）
～小藩の下級武士三村新之丞（木村拓哉）の勤めは、藩主の毒見役、単純で代わり映えのしないお役目に不満を
持ちながらも、美しくつつましやかな妻・加世（壇れい）と、中間徳平（笹野高史）との平和で穏やかな日々を送って
いた。
そんなある日、藩主の昼食に出される貝の毒に中り、失明するという突然の不運が見舞う。 新之丞の失明によっ
て、平和な生活は一変し、絶望から自害しようとする新之丞を、加世は必死に思い止まらせる。 夫の為に口添え
を得ようとして加世は、番頭・島田（坂東三津五郎）の罠にはまり辱めを受けてしまう。 妻の裏切りととった新之丞
は、妻を離縁し、武士の一分を懸けて、果たし合いに臨む・・・・～
ストーリー的には極めて単純明快、「武士の一分：名誉・面目・体面」を果たし妻の無念を晴らす為、命を懸けて闘う
と言った筋。
ところでこの映画を観るにつけ、「武士道」新渡戸稲造著において述べられている、『武士道は日本の活動精神、推
進力であり、また現に今（1900年当時）もそうである』という、『武士道』の基本原理「義」「勇」「仁」「礼」「誠」「名誉」「
忠義」などの武士道精神が、我々日本人の精神に今も多少なりとも継承されているのか、今一度噛みしめてみる価
値があるのではないだろうかと思った次第です。
～今日も良い一日であります様に～