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タカちゃんの絵日記

何気ない日々の感動を、スケッチと好きな音楽と、そして野鳥写真を。。。

映画「男はつらいよ:フウテンの寅さん」  ~渥美清・倍賞千恵子~

2013-03-10 | その他

「男はつらいよ:フウテンの寅さん」第一作をNHKプレミアムで放映しており、久し振り

に笑うのも良いだろうと早速観ました。

山田洋次監督のメガホンにより撮られた、ご存知、東京は葛飾柴又の下町の人情話、

何十年振りに故郷東京・葛飾柴又に帰ってきた車寅次郎(渥美清)。               庚申祭りの最中、早速祭りに参加する寅次郎。                                           そんな中、懐かしいおいちゃん(森川信)、おばちゃん(三崎千恵子)や妹さくら(倍賞                                   千恵子)と涙の再会を果たす。                                        ある日、妹・さくらの見合いの付き添いとして出席した寅次郎だが、酔っぱらった挙句       の大失態をやらかす。                                            折角の良い見合いをぶち壊されたと怒るおいちゃん、結局、大喧嘩をした後、寅さん           は柴又を去っていく。                                                            その後、寅次郎は旅先の奈良で、御前様(笠智衆)の娘・冬子(光本幸子)に出会う。       例によって、たちまち冬子にホの字の寅次郎は、冬子と共に柴又帰って来る・・・帰って    きた寅次郎は、すったもんだの末に、裏の印刷工博(前田吟)と妹さくらの中に入り、縁        談話を進める。                                                             若い二人は互いに魅かれ合い、結婚へと進んで行くが、肝心の「寅さんの恋」は儚くも           散ってしまうのか・・・

この映画、撮影が1969年(S44)であり、当時の東京下町の、人と人のきめ細やかな

関わりが、そのままスクリーンに持ち込まれた風情でとてもとても懐かしい。

第一作のマドンナ役は、当時新派トップ女優の光本幸子映画初出演、博(前田吟)の父

親役(渋い大学教授)には名優・志村喬が、そして寅さんの叔父・母(森川信・三崎千恵

子)、甥の一見ハチャメチャな絡みには、家族のほのぼのとした情愛さえ感じられる。

ちなみに「男はつらいよシリーズ」の劇中名台詞、                                                     

おいちゃん~「出てってくれ!」 寅さん~「それを言っちゃあお仕舞いよ」 おいちゃん~

ほんと馬鹿だね~」 ふらりと柴又に帰った時、顔馴染みと交わすあいさつ~「相変わら

ず馬鹿か?」 晩酌の後、二階に上がる際~「今夜はこのへんでお開きってことにするか

・・・」 的屋商売の口上言葉~「結構毛だらけ猫灰だらけ」「四谷赤坂麹町、チョロチョロ

流れるお茶の水、粋な姉ちゃん・・・」等々も随所に出て来る、名台詞の一部は渥美清の

アドリブも取り入れられている様だ。

それにしてもこの映画、劇中で寅さんが時折、的屋の仁義口調で語る真面目なつもりの

拶には、笑い転げながらも、今の日本人が忘れてしまっている、古き善き日本人の「礼

節や品格」を感じさられ、うれしくなってしまう。

山田監督は、この映画の封切りの日、映画館で「面白い映画では、ないだろうな~・・・」

と、観客の反応が非常に気に掛かりであったが、映画が始まるや寅さんの何気ない一つ

一つの演技に、爆笑と拍手喝采が聞かれ、「これは予想外でした!」と述懐している。

山田洋次監督の追い求める「家族」がそこに居る.

『男はつらいよ:フウテンの寅さん』万歳である!

             ~今日も充実した一日を~