我が青春時代の憧れの大スター、「赤木圭一郎」の映画「霧笛が俺を呼んでいる」
「紅の拳銃」を、ほんとうに久し振りに観ました。
中学、高校時代は赤木圭一郎の大ファンで、部屋中に彼の写真やブロマイドが貼
ってありました。(そう、思い出しました)
彼は、大学在学中に日活のニューフェースとして、彗星のごとくスクリーンデビュー
し、後に和製ジェームス・ディーンと言われ、当時、石原裕次郎を筆頭に、小林旭・
高橋英樹・宍戸錠・二谷英明等の看板スターが、いわゆる無国籍映画で日活の黄
金時代を築きました。
日活「第三の男」と呼ばれ、その日本人離れした風貌と一見退廃的で陰のある雰
囲気が、世の若者達の心を捉えて、一気にスターダムを駆け上った若者でした。
彼は、前出の無国籍映画「拳銃無頼帖シリーズ」など、20本近くの主演作を撮って
いますが、彼が子供の頃からの憧れだったという「船員」の夢を、映画「霧笛が俺を
呼んでいる」で演じています。
赤木圭一郎のマドロス姿は、当時、「最もマドロス姿の似合う男」と言われていただ
けに、今、観ても「孤独な男の背中」にしびれたのは、当然と思える恰好良さです。
この映画を始めて見た時、私的には「夜霧のよく似合う男」と言う強い印象がありま
した。
彼が活躍したのは、1959~61年のわずか2年間で、「激流に生きる男」の撮影中、
撮影所構内の道路で、ゴーカートを運転中、倉庫の鉄扉に激突して、21歳という若
さで早世しました。(ジェームス・ディーンも車の事故で早世している)
短い人生を精一杯に生き、「彗星のごとく駆け抜けていった」そんな事もあって、益
々好きになった様に思います。
彼の主演作はほとんど観ていますが、こうして久し振りに観ると、ストーリーがどうだ
とか?演技的にどうか?・・・と言うよりも、派手なアクションと男としての恰好良さ、
共演女優(芦川いずみ・笠森礼子・吉永小百合)との、劇中ロマンスが若者を惹き付
けて離さなかったのでしょうネ。
お陰で「霧笛が俺を呼んでいる」と「紅の拳銃」を観ているほんの一瞬だけ、あの頃に
かえることが出来て幸せでした・・・・・・
ただ、彼の映画スターとしての名誉のために一言・・・「紅の拳銃」のラストシーンは、
大変印象的で、今でも脳裏に焼き付いています。(素晴らしい!)
吉永小百合も、後年のインタビューにおいて、「憧れの先輩でした・・・」と、多少抑え気
味に語っています。
~今日も良い一日を~