♪夕焼け小焼けで 日が暮れて 山のお寺の 鐘が鳴る お手々つないで みな帰ろう
からすといっしょに かえりましょ~♪ と子供達の歌声が今にも聞こえてきそうな「ちぎ
り絵」が本棚の奥から出て来ました。
このちぎり絵は、母の形見の一つとして、貰ってきたもの。
父早世後、ひたすらに生き抜き天寿(103歳)を全うした母が、年老いてなお好奇心旺
盛に習い覚えたもので、おそらく90歳を過ぎて、習い始めの頃の作品だろうと思われる。
絵柄から、習作としての下絵があって、その上に彩色和紙を見様見真似で貼りつけたの
だろう・・・この時の母の心は、おそらく童心に帰ってふるさと(雲南)の野山を駆け巡って
いたのだろうと思われる。
母はちぎり絵の他にも、手鞠作りやパッチワーク・読書・花作りなど、様々な事に積極的に
取り組んでいた様で、新聞は100歳を過ぎても隅から隅まで目を通し、社会情勢を驚くほど
よく知っていた。
幾つになっても「好奇心」を持ち続けると云うことは、長寿の秘訣なのかもしれないと思った
りしている。
日本は、いまや世界一の長寿大国と言われているが、「人の一生は、重き荷を背負いて、遠
き道を行くがごとし、急ぐべからず・・・・家康遺訓」と言われる中で、およそ一世紀を生き抜く
と云うこと自体、私にとっては奇跡的なことであり、人がこの世に生を享けた本当の意味は、
ここら辺りに有るのではないかとさえ思える昨今でもある。
~今日も良い一日であります様に~
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