銀座からも20分程度、都心から最も近いお台場の海は
ここ50年ほど遊泳禁止となっている。
最も直接的な理由は、下水由来の大腸菌の数が基準を上回るため。
100cc(コップ約半分)あたり100匹以下なら泳いでよいが、
東京湾のお台場周辺では1000~5000匹はざらで、
特に大雨の後は、下水が直接流入するために数万匹に跳ね上がることも多い。
下水は油も含み、プランクトンの異常増殖を招いて
酸欠状態をもたらす(赤潮)。
醤油のような色の海で泳ごうとは思えない。
汚れた海は、子どもの遊び場の喪失だけでなく、
人の心の本来の情感さえも奪っていくだろう。
どうしたらよいのか。
世の中には「成功者」と呼ばれる人間が少なからず存在し、
夢を叶えたという。しかし、周囲の川や海は汚れたままである。
夏休みのいっときに南の島へ行くのもよいけれど、
いつでも遊べる海が近所にあったら、
子どもたちはどんなに嬉しいだろうか。
1.台所から油を流さない。鍋や皿の残り油は
シリコンゴムのヘラやスプーンですくって使うか、
古布等で拭きとる
2.水再生センター(下水処理施設)、合併浄化槽、分流式下水道等それぞれの
技術革新や転換
3.無公害の洗剤、シャンプー、練り歯みがき、入浴剤の選択と研究開発
4.汚染物質を分解し利用する微生物や動植物の
共生できる護岸環境づくり
例えば、水際一帯にヨシを繁らせ、毎年刈り採ったものは
『江戸前よしず』としてブランド展開する。
ヨシは余分な栄養を吸収するだけでなく、様々な生き物の
棲み家、隠れ場、産卵場、子育て場として機能する。
5.他所から砂を運んで来ないでも、自然と砂が堆積するように、
上流のダムや途中の堰の在り方を検討する
人は日々の惰性の中で身心が澱んでいく。
やりたいことだけして、後始末がなおざりになって
万物の循環を失うからだ。
きもちが凛と改まるよう、日々姿勢と視線を正していきたい。
周りをうかがって迎合するばかりでなく、孤独を怖れずに
意志を伝え、啓蒙し向上し合えてこそ
真の仲間が生まれよう。
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