先住民族関連ニュース

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【白老】アイヌ漁法を学習 海のイオル

2009-07-21 | 日記
(苫小牧民報2009年 7/20)
 アイヌ民族の伝統漁法「山立て漁」を学ぶ海のイオル(アイヌの伝統的生活空間)体験交流事業が19日、白老町高砂町の白老生活館で行われた。地元の小中学生や親子65人が参加し、先人の知恵に理解を深めた。
 白老イオル体験交流事業推進協議会主催。アイヌ文化の普及を目的に、3年前からさまざまな自然体験を企画している。
 当初、船上での学習を予定していたが、悪天候のため中止。会場を同館に移し、山立て漁に詳しい近藤隆男さん(77)、鈴木克司さん(65)、長谷川繁美さん(70)が講義を行った。
 山立て漁は海から見える山や地形を目印に漁場を決める方法。3人によれば、魚が多く取れた漁場を記憶するため用いられていたといい、船上から山や建物など目印を2点以上定め、2点を通る直線が他の同様の直線と交わることで位置を把握する。
 3人は樽前山やオロフレ山など白老沖から見える山々を描いた地図を使い、山立てを解説。ほかに「樽前山の噴煙がまっすぐ上った日の翌日は海が荒れる」「海岸に打ち上がったクジラやホッキ貝も貴重な食料だった」など、自然と共生するアイヌの世界観に裏打ちされた風習や生活を紹介し、参加者は興味深そうに耳を傾けていた。
 
  講義の後は、ホッキ貝や毛ガニの殻むき体験が行われたほか、鉄砲汁やカニのてんぷらなどが振る舞われた。
http://www.tomamin.co.jp/2009s/s09072002.html

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アイヌの漁文化学ぶ―白老町内外の家族連れら65人

2009-07-21 | 日記
【室蘭民報 2009年7月20日(月)朝刊】
昔のアイヌ民族の漁労と生活文化に触れる海のイオル体験交流事業「アイヌの山立て漁模擬体験」が19日、白老生活館で開かれ、参加者がホッキ貝の殻むきや食事体験を通してアイヌ文化に対する理解と関心を高めた。
 白老イオル体験交流事業推進協議会(野本勝信会長)の主催。今年で3年目を迎えたイオル体験交流事業の一環で、アイヌ民族と自然とのかかわりを通して、その生活様式や伝統文化を学ぶことが目的。町内はもとより苫小牧や登別、札幌、砂川から家族連れを中心に65人が参加した。

 山立て漁とは、海から見える半島や山、地形など複数の目印をもとに漁場の位置を決める伝統漁法。この日はあいにくの雨天のため体験乗船は中止となったが、スタッフの説明を通してアイヌの漁文化について学んだ。

 また、ホッキ貝の殻むきやカニなどの加工処理や試食体験を通して、魚貝類を使ったアイヌ民族の食文化にも関心を深めた。白老小5年の藤田美彩さんと新屋香紅楽さんは「ホッキ貝の殻むきは思ったより難しかった。次もぜひ参加したい」と笑顔を見せていた。
(伊藤洋志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2009/07/20/20090720m_07.html

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共に生きる・トブロサルダ:大阪コリアンの目/3 /大阪

2009-07-21 | 日記
(毎日新聞 2009年7月19日 地方版)
 ◇郷里の言葉で話そう オリジナリティーこそ力
 「きっしょ」「へっついさん」「さいぜん」--。
 これらの大阪弁は、私が聞いて育った言葉だ。家族が済州島から渡ってきて以来、三代にわたって大阪に生まれ育ち、いまも暮らしている。最近、抑揚にかろうじて方言は残るものの、大阪の人々の言葉から大阪弁があまり聞かれなくなったことが気になっている。
 明治以降、近代化の象徴として画一的な学校教育制度が全国に敷かれた。日本語を「国語」とし、方言は矯正され、特に方言の強い東北や九州の人々から貴重な言葉を奪っていった。琉球やアイヌへの同化圧力はさらに強く、琉球語やアイヌ語は、もはや政策的に保護しなければ残らない致命傷を受けた。08年、ユネスコが琉球語を消滅危機にある希少言語に加えた。
 いよいよ衆院選が近づき、週明けに解散という。政治への関心もいつになく高くなっている。ただ、この間の政治談議を聞きながら、無機質さを感じている人も多いのでないだろうか。たぶん、それは言葉のせいだろう。政治家ほど地元意識を強調する人々はいない。でも、そのわりには方言で話す政治家が少ない。特に東京で。まさか方言では恥ずかしいとでも思ってはおるまい。東京言葉で話せば頭がよさそうだとでも思ってもおるまい。
 かつてアイヌとして初めて国会に議席を得た萱野茂さんが、最初の国会質問でアイヌ語を使った。もちろん、他にわかるはずはなかったが、アイヌの尊厳をかけた語りだった。
 「国語」で話し、定型化された人々の言葉に、もはや力を感じない。少々荒っぽくとも方言で語りかけるオリジナリティーある言葉にこそ力は宿る。政治を語るならばなおさらだ。
 冒頭の大阪弁は、順に「きっかけ」「かまど」「さっき」--の意味。言葉の力は大きい。日本で朝鮮語を継承する在日コリアンの私が言うのだから間違いない。郷里の言葉を使いましょう。<文と写真 金光敏>
==============
 ■人物略歴
 1971年、大阪市生野区生まれ。在日コリアン3世。大阪市立中学校の民族学級講師などを経て、現在、特定非営利活動法人・コリアNGOセンター事務局長。教育コーディネーターとして外国人児童生徒の支援などに携わる。
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090719ddlk27070182000c.html

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