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北海道新聞 2025年1月24日 5:00(1月24日 9:42更新)
適正な価格で取引することで、作り手を応援し、持続可能な生産と生活の向上を目指す「フェアトレード」。地球の未来にもつながる活動として注目されています。最近ではチョコレートやコーヒー、バナナなどに貼られた認証ラベルをスーパーで見かけることも。あなたも身近な買い物から参加してみませんか。
(ライター・相庭陽子)
3区民センターで不定期販売イベント開催
特定非営利活動法人 札幌VO
音楽とフェアトレードのフリースクール「札幌VO」。代表の杉森洋子さんはフェアトレードタウンさっぽろ戦略会議のスタッフでもあり、毎月不定期で販売イベントを開催しています。
2004年、ストリートチルドレンの自立支援活動で音楽ライブを行うためベトナムを訪れ、多くの子どもたちと接した経験から「私たちにできることは何か」を考えるようになりました。
厚別、北、東区民センターで行っている販売イベントでは、ベトナムやタイをはじめ海外の商品が並びます。食品関係が人気で、ルワンダの女性たちが手摘みしたコーヒーはまろやかでおいしく、リピーターも多いそう。ネグロス島(フィリピン)のサトウキビから作った「マスコバド糖」は、やさしい甘さで料理にお勧め。現地の女性たちが手作りしたアクセサリーや小物のほか、杉森さんらスタッフセレクトのTシャツ、バッグなども販売。売上の一部は難民支援の「国連UNHCR協会」に寄付しています。
「商品を買うことで、その国の人の力になれるということを知ってほしい」と杉森さん。「フェアトレードでスマイルトレード」をモットーに活動を続けます。イベントは今月27〜31日にも開催。北区民センター(北25西6)、午前10時半〜午後2時半。入場無料。今後の活動予定はホームページで確認を。
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札幌市白石区平和通2丁目南6の34。電話 090・7058・6557
「みんなが集まる場所を」とカフェ併設
みんたる
「かわいいからとかおいしいからとか、自由な気持ちで選んで」と和田さん
ネパールで作られているバッグ。手前の二つは草木染でナチュラルな色合いが人気
【北区】地下鉄南北線北12条駅から徒歩5分、北大そばにある雑貨店。ハーブティー、オーガニックワインなどが楽しめるカフェを併設、ライブやワークショップなどのイベントも行っています。店主の和田美加代さんが「みんなが集まれる場所をつくりたい」と2004年にオープン。店名はアイヌ語で「広場」「人々が交流する場所」を意味します。学生時代、アジアやアフリカをバックパッカーとして旅した和田さんは、旅先で貧富の差を目の当たりにし「大好きな雑貨を通じて誰かの役に立ちたい」と店を開くことを決めました。
店内には世界各国の服や雑貨がぎっしり! タイやネパールなどを訪れて直接仕入れている商品も多く、たくさんの中からお気に入りを見つけるのは宝探しのようです。マダガスカルやエクアドル産など各種チョコレートも豊富に取りそろえており、多いときは240種類もあるそう。また、海外だけでなく、国内の震災支援のための商品やハンドメイド雑貨も扱っています。
カフェ利用がきっかけでフェアトレードを知る人も少なくないそうで、「フェアトレードを通じて、世の中から取り残される人をなくし、みんなが幸せになれたらいいな」とほほ笑む和田さん。2月3〜7日、丸井今井大通館3階で「チョコ×異国雑貨」に出店。チョコレートや雑貨を販売します。詳細はホームページで。
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