先住民族関連ニュース

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【白老】アイヌ文化題材に合同取材 高文連苫小牧支部新聞研究大会

2011-06-20 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2011年 6/17)

 東胆振の高校の新聞部員が集い、技術向上と交流を図る高文連苫小牧支部新聞研究大会が16、17日に白老町と登別市を舞台に開かれた。8校から38人が参加し、アイヌ文化を題材にした合同取材などを行った。
 参加校は当番校の白老東をはじめ、苫小牧東、苫小牧南、苫小牧総合経済、苫小牧工業、鵡川、富川、静内農業。
 初日は実技研修の一環で、白老町のアイヌ民族博物館を見学した。一行は学芸員からアイヌ文化の基礎知識を学んだ後、学校も学年も異なるメンバーで構成する6班に分かれ、館内を取材。土産店で売れ筋商品を調べたり、携帯電話会社のCMで一躍脚光を浴びたアイヌ犬について飼育員に話を聞いたりと、精力的に動き回っていた。
 その後は登別温泉のホテルに会場を移し、新聞を製作。班員たちは取材メモを基に、アイヌ民族の言葉や生活様式など紙面テーマを考え、記事の執筆や撮影した写真の選別作業などに取り組んだ。
http://www.tomamin.co.jp/2011s/s11061701.html

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【BOOKほっかいどう】アイヌの世界

2011-06-20 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2011年06月17日

■アイヌの世界
 瀬川拓郎《著》
■文化の主体的な変容描く
 アイヌ民族の伝統文化を語る時に「狩猟採集民」や「和人による同化」の側面ばかりに焦点が当たるのは、アイヌ史の一面的な見方ではないか――。著者はそんな問題提起のもと、考古学の立場からよりダイナミックなアイヌ史に迫る。
 興味深いのが、アイヌ文化の中核「クマ祭り」の起源だ。著者は、縄文社会で共有されていた「イノシシ儀礼」が続縄文期にクマに置き換わり、「縄文イデオロギー」がアイヌ文化に継承されてきたと考察する。
 さらに、日本書紀にある阿倍比羅夫の北方遠征の実像や、アイヌ文化の中の日本語とマタギ文化の中のアイヌ語、奥州藤原氏とアイヌの関係などのトピックの謎解きを試みる。
 アイヌ文化の源流である続縄文人の本州への南下やオホーツク人の南下、日本人の石狩への移住といった出来事を経て、アイヌ民族は異文化との濃厚な接触の中から自らの文化・社会の様態を主体的に変容させてきた。著者が描き出すのは、多様で動的な生き生きとしたアイヌ史だ。
 著者が言うように、まだ着想の域を出ない論考もあるが、「アイヌ史の可能性」を感じさせる刺激的な本だ。
 (講談社選書メチエ・1575円)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000861106170001

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映画『セヴァンの地球のなおし方』

2011-06-17 | 先住民族関連
あのスピーチからもうすぐ20年。原発、気候変動、農業に対して、セヴァン・スズキが送るメッセージ- 映画『セヴァンの地球のなおし方』

greenz.jp 2011/06/16 石村 研二

1992年、世界の首脳が集まる地球環境サミットで12歳にして感動的なスピーチを行ったセヴァン・スズキを覚えていますか? 彼女は今も地球の環境のために活動を続け、その彼女を写した映画『セヴァンの地球のなおし方』がまもなく公開されます。映画の冒頭に大きなお腹を抱えて登場する彼女、母になろうとする彼女からみた今の地球とは?

2004年に『未来の食卓』を撮ったジャン=ポール・ジョーがその続編として製作したこの作品は、セヴァンを物語の中心に置き、『未来の食卓』にも登場したバルジャック村の人々、福岡で無農薬有機栽培の稲作を行う古野隆雄さん、13歳にしてサメの保護活動をする少女オンディーヌなどのエピソードで物語を構成しています。

一つ一つのエピソードも興味深いものですが、この作品の素晴らしさはすべてがまとまっていて、そして一本の映画として完成されているところにあります。おそらく、ここに描かれているひとつひとつのことに興味をそそられるという人も多いと思いますが、それは映画に譲るとして、ここでは映画が全体として語りかけてくることについて説明したいと思います。

映画はセヴァンの暮らすカナダのクイーンシャーロット島(ハイダグワイ)から始まります。ここは先住民の文化が色濃く残る地域、セヴァン自身も部族に属し、彼女の夫は先住民の血を引いています。そんな村で彼女は村人たちを前にして演説をします。先住民の言葉で始まるこの演説の最初に、彼女は自分自身を“演説者”と紹介します。その名のとおり、彼女の口から出る言葉というのは聞く者に何かを「説く」のです。

その演説で彼女は彼女の父親(環境学者のデイヴィッド・スズキ)の言葉を紹介します。それは「同じことを表現を変えて言い続けるのが大切だ」ということです。

彼女自身、この映画の中で1992年の演説の言葉をなんども繰り返します。たとえば印象的な「どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください」という言葉。これを今のセヴァンに語らせるというのは映画上の演出ではあるけれど、その言葉が(哀しいことに)今も有効であり、聴く者の心に刺さるものであるのは間違いありません。彼女は20年経っても実現していないことをくり返しくり返し訴えるのです。そのことの意味を私たちは考えなければなりません。

そしてこれは、この映画のあり方にも通じています。この映画で言われていること、それは決して目新しいことではありません。もちろん素材としては日本の有機農業やフランスの自治体の取り組みのようにあまり知られていないことも多くあります。でも、この映画が訴えかけようとしていることは本当に十年以上も前からたくさんの映画が訴えかけてきたことです。でもそれを繰り返すことに意味がある。映画だって、異なる表現でなんども繰り返し表現すること、それが大事なのだということをこの映画はそれ自身で表現しているのです。

もうひとつ、この映画で重視されているのは、“多様性”です。セヴァン自身が日系とヨーロッパ系という多様な出自をもった存在であり、そしてその多様性が「地球をなおす」カギになるとこの映画は訴えます。多様であることが地球を成り立たせ、また「世界が美しいのは多様性のおかげ」なのです。生物多様性が重視されるのは、人類にとって有用ではない生き物も地球の生態系を維持するためには重要で、多様性こそが地球を地球たらしめている考えに基づいているわけですが、ここで言われているのも同じことです。

そして、多様性というのは様々な局面で美しさや質の高さを生み出します。一番の例は、古野さんの田んぼ、古野さんは合鴨農法によって無農薬有機栽培を行っているのですが、その田んぼでドジョウも育てていて、「稲作と水産と畜産を一緒にやる」ことで米の質も収量も向上させているというのです。フランスでもモノカルチャーの弊害が言われ、多様性が農業と地球環境のカギであることが明らかにされます。

そして、これもまたこの映画自体の性格ともリンクしています。多様な人々が登場し、多様なキーワードをめぐってエピソードが展開される。そのひとつひとつは関連性がなさそうでいながら、どこかで繋がっている。映画の中にある多様性が、全体としての質の高さを担保しているのです。

そしてさらに言えば、この「どこかで繋がっている」ことの表現方法がこの作品の映画として非常に優れた点だと言えます。そのつながりを言葉によって説明するのではなく、例えばカナダの自然の風景と東京の喧騒の対比、たとえばフランスで農業の今後について話し合う声に福井の農村風景を重ねるボイスオーバー、といった映像表現によって映画ならではの説得力ある表現を生み出しているのです。

この映画には、ヒロシマや原発という話題も登場し、セヴァンも原発を「まるで悪魔との契約」と表現します。それはもちろん重要なテーマですが、それを地球が抱える多様な課題の一つとして捉えないと全体が見えなくなってしまう。

映画の中に、暴風雨で壊滅的な被害を受けた森の朽木を使った卵型の巨大なオブジェが登場します。原発をどうするかという事とは全く関係ありませんが、このアート作品には原発も含めたこの映画が投げかける問いの答えを導き出すための重要なヒントがあるように思えるのです。

多様性と繰り返し、それをカギにこの映画を読み解いていくと、具体的に「地球をなおす」方法が見えてくるかもしれない、そんなふうに思える作品です。
http://greenz.jp/2011/06/16/severn_cinema/

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浅野忠信“凱旋会見”祖父は米国人だった

2011-06-17 | 先住民族関連
SANAPO.COM 2011.6.17 05:02

 俳優、浅野忠信(37)のハリウッドデビュー作で、アクション3D映画「マイティ・ソー」(7月2日日本公開、ケネス・ブラナー監督)の会見が16日、都内で行われた。浅野はロンドンで映画「47 RONIN」(主演・キアヌ・リーブス)を撮影中にもかかわらず緊急帰国し、仲の良い女優、松たか子(34)から“凱旋”を祝福された。
 全米興収2週連続1位を記録した同作は「スパイダーマン」「アイアンマン」などを生み出したマーベル・スタジオ初の3D作品。浅野は主人公の神、ソーの三銃士の1人、ホーガンを演じる。
 ハリウッド進出の心境を問われ、「母方の祖父が米国人(先住民族)でしたので、会うためには米映画に出ることだと思っていた」と告白。昨年2月にインディアナ州に眠る祖父の墓参りも果たし、「アメリカの血が流れているので(ハリウッドを)意識していました」と感無量の様子だった。
(紙面から)
http://www.sanspo.com/geino/news/110617/gnj1106170533013-n1.htm

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阿寒や知床の観光協会、自前のツアー企画販売 旅行業に参入

2011-06-17 | アイヌ民族関連
日本経済新聞 2011/6/16 1:00

 道東の観光協会が相次いで旅行業に乗り出す。阿寒観光協会まちづくり推進機構(釧路市)がこのほど総会で議決し、知床斜里町観光協会(斜里町)も理事会で方針を決めた。地域の協会が自前でツアーを企画・販売することで、大手旅行会社では体験しにくい地元ならではの旅の魅力を観光客にアピールする。東日本大震災の影響で道内観光客が減少する中、連泊需要を掘り起こす狙いだ。
 特定非営利活動法人(NPO法人)の阿寒観光協会は今月下旬、旅行業に乗り出すため道に定款の変更を届け出る。2カ月間公告し認証を得た後、改めて道に地域限定のツアーなどを実施できる第3種旅行業の登録を申請する。今秋をメドに自前の旅行商品の販売を始める見通しだ。
 カヌーや星座観測など雄大な自然を生かした体験ツアーを企画するほか、国の重要無形民俗文化財に指定されているアイヌ民族の古式舞踊を通じて文化体験をしてもらうなど、阿寒ならではの商品を充実させる。
 また、ジャガイモ掘りや乳牛の乳搾りができる隣接の弟子屈町などをツアーに組み入れ、個人客らのニーズに合った提案をしていく。周辺町村も取り込むことで地域の魅力を底上げし、連泊する客の獲得につなげる。
 知床斜里町観光協会も職員採用など旅行業参入の準備を始めた。協会自ら旅行業の登録申請するか、出資者を募り新会社を設立するかは今後詰める。海外での募集型の企画旅行を除けば、業務を広く取り扱える第2種旅行業の登録を目指す。
 観光協会による旅行業務は、旭川市や富良野市、美瑛町など道央ですでに始めており、道東にも波及した形だ。地元の観光資源をツアーに取り上げることで、大手旅行会社にも有力な観光コースとして売り込むことができ、手数料収入という新たな自主財源確保の足掛かりにもなる。
 道東ではここ数年、中部や関西からの直行便が運休し、飛行機も小型化する傾向にある。東日本大震災の影響も加わり、本州からの観光客が減少している。とはいえ、仏ミシュラン社が発行する旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(フランス語版)の改訂第2版で、知床国立公園や阿寒湖、摩周湖が最高の「三つ星」評価を得るなど、道内でも有数の観光資源を誇る。
 道東観光の販促を担う「ひがし北海道観光事業開発協議会」の野竹鉄蔵事務局長は「この評価を機に、連泊しながら地域をじっくり楽しんでもらえるよう、広域で連携し魅力を売り込みたい」と語る。
http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819491E3E6E2E2E78DE3E7E2E4E0E2E3E39EE6E3E2E2E2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E2E3E0

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アリゾナ山火事で考古遺跡に危機

2011-06-16 | 先住民族関連
for National Geographic News June 15, 2011

Ker Than
 アメリカ西部のアリゾナ州で5月29日、大規模な山火事が発生し、多数の考古遺跡が危険にさらされている。
 AP通信によると、「ワロー山火事(Wallow Wildfire)」と名付けられた同州史上最大の火災は、6月14日時点で1900平方キロ以上を焼き尽くした。現在も勢いが衰えず、東隣のニューメキシコ州まで燃え広がっている。
 アリゾナ州のアパッチ・シトグリーブス(Apache-Sitgreaves)国有林と、ニューメキシコ州のヒラ(Gila)国有林の一部も被害を受けているという。隣接する両国有林には、アメリカ先住民の石造遺跡や、19世紀の鉱山と工場など、考古学的価値が高い遺跡や史跡が数多く存在する。
 米国森林局の考古学者でヒラ国有林を担当するボブ・ショウィッツ(Bob Schiowitz)氏によると大半が、西暦紀元前後から1500年頃まで同地域で栄えた農耕文化「モゴヨン(Mogollon)」に属しているという。ショウィッツ氏は最大で1000カ所のモゴヨン文化遺跡が、山火事から何らかの影響を受けると推測している。
 多くの遺跡は山火事を乗り切ると期待する専門家も多い。「大半の遺跡が、少なくとも500年間から1000年間は放置されてきた。これまでに山火事が襲った可能性は高いが、今もその姿を保っている」とショウィッツ氏は説明する。また、遺物の大部分は、破片になった陶器の鉢や壺、石器、石の武器などであり、比較的燃えにくい。
 しかし、現在の遺跡は火災の被害をかつてないほど受けやすい状態かもしれない。一因は、山火事が制御不能になる前に鎮火する方針を、森林局が数十年間にわたり取ってきたことだ。その結果、燃えやすい草木が繁茂し、ひとたび火が付けば激しい火災になる可能性がある。
 「この15年から20年の間は、遺跡周辺の草木の除去にも力を入れてきた」とショウィッツ氏は述べる。「しかし、その対策が新たな問題を引き起こすことがある」。例えば、山火事の進路にある草木を意図的に焼いて延焼を防ぐ「向かい火」は、「山火事と変わらないダメージを遺跡に与えかねない」。
 また、あらかじめ樹木を伐採したエリア「防火帯」を作る場合には、ブルドーザーが地下に埋まった遺跡を気付かずに壊してしまう可能性がある。そのため、重要な場所にブルドーザーを近づけないよう、考古学者が消防士に同行するケースも多いという。「猶予時間があれば、ダメージを最小限にとどめられる。向かい火や防火帯の計画についてもアドバイスする」とショウィッツ氏は話す。
 アメリカ先住民の遺跡に加え、多くが木造の19、20世紀の歴史的建造物にも危険は迫っている。「史料価値が高い牧場や小屋、鉱山、工場など、全力で保護対策を進めている」。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20110615003&expand&source=gnews

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吉川英治文化賞:宇梶静江さん受賞 アイヌ文化を国内外に発信 /千葉

2011-06-16 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2011年6月15日 地方版

 ◇震災復興でも活動
 古い布にアイヌ伝統の刺しゅうを施した古布絵(こふえ)作家としても知られる詩人の宇梶静江さん(78)=木更津市在住=が、文化活動に著しく貢献した人に贈られる「第45回吉川英治文化賞」(吉川英治国民文化振興会主催)を受賞した。古布絵や絵本を通じ、アイヌ文化を国内外に発信し続ける活動が認められた宇梶さん。東日本大震災後は、被災者に対する追悼詩を発表するなど復興に向けた活動へのかかわりも強めている。
 1933年、北海道浦河町のアイヌの家に生まれた。幼いころからいじめや差別に心を痛め、学校は決して居心地のよい場所ではなかったという。23歳で上京、38歳の時「ウタリ(アイヌ語で『同胞』)よ、手をつなごう」と新聞の投書欄で呼びかけたのが反響を呼び、関東圏アイヌ復権運動の草分けの一人となる。
 古布絵創作はそうした活動の一環としてたどりついた。神々や森の動物などアイヌの叙事詩からイメージした作品が多くアイヌ文化奨励賞(04年)も受賞。絵本を3冊出版している。
 日本人の中でのアイヌの生き方を追究してきた宇梶さんは、震災による津波被害を受け、アイヌの昔話「セミ神さまのお告げ」を思い出した。6代の人の世を生きた「おばあさん」が、歌で津波の襲来を予告するというエピソード。古来、自然と共生してきたアイヌ社会の価値観をうかがわせる話という。
 宇梶さんは「私が生まれた日も『津波がくる』と皆、裏山に避難したと母から聞かされたことがある。このことがダブってしまい、どうしても人ごととは思えなかった」と振り返る。
 震災を受け、追悼詩「大地よ」「路傍に居られるお地蔵様」を発表し、4日には札幌市で震災復興を願うチャリティーコンサートに参加した宇梶さん。「自然を大切にする考え方もアイヌ復権運動も、みな和人(アイヌに対する日本人の呼称)のみなさんと一緒に取り組まねばうそだと思っています」と語っている。【渡辺洋子】
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110615ddlk12040170000c.html

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瞰望岩とアイヌ民族の歴史 遠軽

2011-06-15 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 06/14 15:00)

 【遠軽】遠軽の景勝地、瞰望(がんぼう)岩が国の名勝に指定されたことを祝う講演会が11日、町福祉センターで開かれ、日本歴史学協会会員の郷土史研究家、秋葉実さん(84)=町在住=が、「松浦武四郎が見た瞰望岩(インカルシ)」と題して講演した。
 瞰望岩はアイヌ民族の古戦場や神祭の場だったとされ今年2月、国が指定するアイヌ文化ゆかりの景勝地・ピリカノカに選ばれた。
 秋葉さんは講演で、江戸末期の探検家、松浦武四郎(1818~88年)が現在の湧別、遠軽両町を旅した際の経験をまとめた「西部由宇辺都誌」を現代語訳しながら、「明治30年(1897年)以前、瞰望岩周辺はアイヌ民族が自由に暮らす土地だった」と説明。
 その後、多くのアイヌ民族が、和人による強制労働にかり出されたため、上川地方に逃れたことや、武四郎が政府に対し、アイヌ民族の処遇改善を訴えたことなどを紹介した。
 また、遠軽町に最初に入植した和人について、町史に記された最初の入植者より3年以上前に、会津藩出身の男性が入植していた可能性があることを指摘。来場した約70人は興味深げに耳を傾けていた。(野口洸)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki4/299085.html

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「つくる会」歴史教科書が年表丸写し 市民団体が指摘

2011-06-14 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2011年6月13日23時45分

市民団体「子どもと教科書全国ネット21」(事務局・東京)は13日、横浜市で記者会見を開き、「新しい歴史教科書をつくる会」主導で編集された自由社の中学歴史教科書2012年版の年表が、東京書籍の02年版教科書とほぼ一致していると発表した。
 同ネットによると、両教科書の年表の「日本のおもなできごと」で、「縄文時代 採集や狩りによって生活する」から「1997 アイヌ文化振興法制定」までの約180項目すべてで出来事の選択が一致した。
 9項目で「大和国家」「太平洋戦争」(東京書籍)と「大和朝廷」「大東亜戦争(太平洋戦争)」(自由社)などの違いがあった以外は表現も一致していた。
 横浜市内8区の市立中学校で自由社の10年版教科書が使われており、10年版もほぼ同様の状態だったことから、同ネットは今回、横浜市で発表したという。
 同ネットの俵義文事務局長は「丸写しで盗用した可能性が高い。他社が改良を重ねて築いた成果を勝手に使うことは大問題だ」と指摘。他にも同様のケースがないか調べているという。
 東京書籍は「初めて聞いた話で驚いている。事実関係を確認のうえ今後の対応を考えたい」としている。
 自由社版教科書の代表執筆者で「つくる会」会長の藤岡信勝さんは「指摘を受けるまで気づかなかった。年表作成の担当者は自由社を退社しており、経過を確かめようもないが、関係者に迷惑をかけ、深くおわびする。夏にこの教科書が採択された後、来春の使用開始までに充実した年表につくり直す」と話した。
http://www.asahi.com/national/update/0613/TKY201106130528.html

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今週の本棚・新刊:『「アイヌ風俗画」の研究』=新明英仁・著

2011-06-12 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2011年6月12日 東京朝刊

(中西出版・1万8000円)
 あれほど工芸に秀でていながら、アイヌは絵を描かなかった。すべてのものに霊魂があると信じた彼らは、描かれたものが悪霊となって祟(たた)ることを恐れた。だから今に伝わるアイヌたちの姿はすべて外来者である和人の画家によって描かれたものだ。多く生活の場面を伴うこれらの絵は「アイヌ風俗画」と呼ばれる。
 本書はまずもって現存する「アイヌ風俗画」の行き届いた図録であり、一巻にしてその全容に接することができる貴重な本である。それをもとに精緻な論考があって、絵の中に見えるものの意味を教えてくれる。
 この九名の画家たちがいなければこれらの光景は後世に伝わらなかった。死者の家を焼くという風習は知っていても、それを一幅の絵の中に見るのはまた別種の感動だ。(狄)
http://mainichi.jp/enta/book/news/20110612ddm015070022000c.html

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きたひろ市民大学1期生がOB会 

2011-06-10 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 06/09 15:00)

 【北広島】市民大学1期生として今春卒業した26人が、「きたひろ市民大学OB会」(川名広満会長)を設立した。地元の文化財を通して「北広島の歴史や文化を広く伝えたい」と、化石を題材にした紙芝居づくりや、「島松軟石」を使った建造物の調査などに取り組んでいる。
 市民大学は、市内の文化財などを活用してまち全体を博物館に見立てる「エコミュージアム構想」の一環として、市教委が主催している。
 1期生は2009年から2年間、北広島の自然や歴史を学び、卒業後も活動を続けようと4月に会を結成。11のグループに分かれ、大正期から1960年ごろまで市内で採掘されていた「島松軟石」を使った建造物や、アイヌ民族の砦(とりで)「チャシ」の跡などを調査している。
 紙芝居づくりを担当するグループは7日、市中央公民館に集まった。7月に完成予定の紙芝居は、市内で化石が発掘された「キタヒロシマカイギュウ」を題材にした空想の物語で、「乱獲で絶滅したといわれるカイギュウの家族」を主人公にして命の尊さを訴える。グループ代表の松岡純子さん(67)は「市内に立派な文化財があることを子供たちに知ってほしい」と話す。
 同会は「北広島の歴史や文化を伝え、市民にまちを好きになってもらいたい」としており、市民大学の卒業生以外もメンバーに受け入れるという。(貝沢貴子)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/sapporo/298072.html

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かながわ遊ナビ:アンデス先住民家族描く 横浜でチャリティー上映会 /神奈川

2011-06-10 | 先住民族関連
毎日新聞 2011年6月9日 東京朝刊

 ◇18日
 市民団体・シネマアース(横浜市栄区)は18日、県立地球市民かながわプラザ(同市栄区小菅ケ谷1)でチャリティー上映会を開く。
 上映されるのは松下俊文監督の「パチャママの贈りもの」(09年、日・米・ボリビア合作)。南米ボリビアのアンデス高地を舞台に、先住民の家族の暮らしや少年の成長を描く物語。入場料の一部を東日本大震災の被災地の子供たちに寄付する。
 10時半と13時半の2回上映。当日券のみ。一般・シニア・学生900円、小中高生は300円。問い合わせはシネマアース(080・5506・2665)。【山田麻未】
http://mainichi.jp/enta/cinema/news/20110609ddm014040201000c.html

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先人の足跡たどる川下り 7月2日に最後の旅

2011-06-09 | アイヌ民族関連
十勝毎日新聞 2011年06月08日 14時56分

 【音更・豊頃】十勝エコロジーパーク財団(音更町、高橋勝坦理事長)は7月2日、初の広域体験事業として2年前から行ってきた川下りイベント「十勝川をどんぶらこ〜先人の足跡をたどる」の最終回を、豊頃町茂岩から大津までの17.6キロで実施する。大型ゴムボート「Eボート」をこぎながら、明治時代中期まで内陸への移動ルートだった十勝川の歴史と自然を体感する。現在、参加者(小学4年生以上、定員40人)を募集しており、最終の4回目で帯広から大津まで約50キロ、3年がかりの旅が完成する。
 1892(明治25)年に大津街道(大津から芽室まで)が囚人労働によって開削されるまで、当時の十勝の玄関口・大津から内陸部への移動手段は十勝川の水運しかなかった。今回のイベントにも参加、ボートの上から歴史と自然を解説する内田祐一帯広百年記念館副館長(学芸員)は「アイヌ民族にとっては川が道路で、丸木舟で十勝川の河口から内陸まで行き来した。明治時代に入っても舟が人と荷物を運んだ」と語る。
 この十勝川の歴史を学び、次世代に受け継ぐために同財団は2009年8月から3回の川下りを実施して計103人が参加、これまでに帯広の札内川沿いにあるエールセンターから豊頃町茂岩までのルートをたどり終えた。「3年かけた旅の最後に、先人が舟に乗ってスタートした大津を目指す」(鹿嶋広美総務主任)。
当日は午前8時に同パーク集合、豊頃町・茂岩橋下流から10人乗りのEボート5艇に乗り、全員でこぎながら大津を目指す。途中、川岸に上がって昼食を取り午後1時半ごろ到着の予定だ。参加費1人2500円(昼食・保険・ライフジャケットなどの装備代込み)。ぬれても動きやすい服装(ジャージーなど)、防寒着、運動靴を用意。申し込み・問い合わせは同財団(0155−32−6780)へ。
http://www.tokachi.co.jp/news/201106/20110608-0009441.php

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アイヌの教育支援強化 参院委で紙議員 官房長官が約束

2011-06-08 | アイヌ民族関連
しんぶん赤旗 2011年6月7日(火)

 日本共産党の紙智子議員は6日の参院決算委員会で、アイヌ施策の推進に向けて政府の認識をただしました。
 紙氏は、アイヌ民族には低所得者や無年金者が多く、生活保護世帯は全国平均の倍以上、大学進学率も20%程度(30歳未満)だと指摘。貧困問題の解決は依然、重大課題であり、語り部としても重要な古老への特別手当や子どもたちへの奨学金の充実などが強く要望されていると話しました。
 枝野幸男官房長官は「アイヌのみなさんの生活水準はいまだに厳しい状況にある」との認識を示し、教育支援の充実などを約束しました。
 紙氏はまた、個人給付などを行う際のアイヌ民族の認定については同和問題の教訓を生かすべきであり、民間の団体任せではなく国が主体的に基準をつくり、透明・公平な方法で認定を行う必要があると提起。枝野氏は「客観性と透明性を高める手法を検討したい」と答えました。
 紙氏はさらに、文化庁が2008年度から始めているアイヌ文化の伝承者育成事業について、修了者が学んだことを生かせる仕事も必要だと強調。枝野氏は「学んだことを学術研究、民芸品、観光などで生かす場を政府として広げることをできる限り進めたい」と述べました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-06-07/2011060702_01_1.html

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マオリの舞踊に大喝采 函館

2011-06-08 | 先住民族関連
(北海道新聞 06/07 11:31)

 【函館】コンサートで道南入りしているニュージーランドの族マオリの舞踊団「イマヌエラ」が6日、函館市役所を訪れ、伝統的な歌や踊りを披露した。
 メンバーは8月に開催予定の「はこだて国際民俗芸術祭」をPRするライブ出演のため、5月末に来日。7日に函館を離れるのを前に、山本真也教育長を表敬訪問した。
 メンバーが拠点とするクライストチャーチは2月に大地震に見舞われた。同市のパーカー市長の親書を携えたメンバーは、道南の人たちのもてなしに感謝しつつ、「(東日本大震災の犠牲者に)お悔やみを申し上げたい」と述べた。
 次いで市庁舎1階でミニライブを行い、勇壮な踊り「ハカ」や、美しいコーラスを披露。市民の大きな拍手を受けていた。(渡辺創)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/297585.html

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