赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

荻野吟子 日本で初めての女性医師--加藤純子著

2016-03-23 11:38:01 | その他
加藤純子さんの伝記が出版されました。あかね書房刊『荻野吟子 日本で初めての女性医師』です。


荻野吟子さんという方は、恥ずかしながら、知りませんでした。渡辺淳一の著『花埋み』というので、書かれており、テレビドラマや舞台にもなった有名な方だそうです。

まず、すごくタイムリーな出版だと思いました。NHK朝の連続テレビドラマ『あさがきた』と同じ時代のヒロインだから。イメージしやすいです。女の医者なんて必要ないという世間の見方と戦い、みごと医院を開業され、理想に燃えた活躍をした波乱と苦難と、また、愛にもあふれた人生。


あまり伝記を読まない私ですが、男尊女卑が当たり前の中、石の意志(しゃれ?)で、女医をめざした荻野吟子さんの、美しさ、すばらしさにすっかり魅了されました。過不足ない文章で読みやすく、ぐいぐい読まされました。

わたし自身の年齢のせいか晩年のこともとても心の残りました。
身の丈にあった生き方をしようと思いつつ、もう一度、医院を開業したあたりです。また、吟子が体が弱く病気がちだというところも、体力のないわたしはシンパシーを感じるところ。ただ、瞳千両といわれるほどの美人だったというところだけは、大きく違いますね。

加藤純子さんの明るさ、はつらつとされているところが、この伝記にぴったりと思いました。企画は野上暁さん。よくぞ、ぴったりの人を選びました。さすが!! この伝記は計10冊出るそうで、やなせたかし、まど・みちおと、現代まで生きてこられた人も入っています。
伝記に勇気づけられているわたしがいて、きっと子どもたちも同じように、胸をはって、立ち向かっていこうという気持ちになられると思います。

巻末に人物や年表などの資料もついていて、その世界に浸れるようになっています。

まあ、それにしてもあの忙しい加藤純子さんがよくお時間をとって、書かれたと思います。
時間の使い方がうまいんでしょうね。
わたしは書くとなったら、書くことで、いろんなことを並列してできないタイプ。不器用だなって思います。

さて、さくら 開花宣言、されました。
うちの前のさくらはまだ、固いつぼみ。
今、ユキヤナギが咲き初めました。

クリスマスローズは、花びんに入れて飾ってみました。

横のお花は、産経の賞をもらったお祝いに鬼ヶ島通信からと末吉先生がくださったものです。我が家の玄関にずっと置いてあります。