「いつまで続くぬかるみぞ」と嘆きたくなる「新型コロナ」。もう終わりだろうと思っていたら、しぶとく「第八波」が現実のものとなりつつある。
現在、5回目のワクチン接種をどうしようかと迷っているが、これについて興味ある対談が交わされていた。
ご両人とも医師(東大医学部卒)としての視点から「新型コロナのワクチン接種」について、腹蔵のない意見交換がなされているので、ちょっと長くなるが関係部分を紹介してみよう。(78頁~)
興味のある方は参考にされてください。
養老孟司氏(以下、「Y」)、宮崎徹氏「以下、「M」)
M「養老先生は、ワクチンの優先接種の対象となる医療従事者には当てはまらないのでしょうか。
Y「当てはまりませんね。だって医療ってものをしたことがないもの(笑)。
M「日本で承認されて使われだしたファイザー製やモデルナ製などのmRNAワクチンは別として、アストラゼネカ製のウィルスベクターワクチンはアデノウィルスに新型コロナウィルスのスパイクタンパク質の遺伝物質を含んだものであり、健康に対するリスクは指摘されていますね。
Y「ファイザーやモデルナのワクチンにしたって、mRNAの「入れもの」になんの害もなければいいけれど。
M「入れものとはリボソームのことですね。日本人がリボソームをつくると均質な構造になるらしいですが、アメリカとかでつくるとかなり大雑把な構造になるとも聞きます。それで、結構接種後に痛みが出るとも聞きます。
新型コロナワクチンの有効性については、かなりあると海外の論文誌などでは報告されていますが、インドなどではワクチン接種後に感染爆発が起きたりもしていますし、有効性についてはよくわからないところがありますね。
Y「そう思います」
M「マウスなどで薬剤の感染防御に対する有効性を研究する場合、鼻から大量のウィルスを感染させて、薬剤投与無しで100%近い感染率の状況での薬剤有効性を示さないと、通常なら絶対論文は通らないと思います。
ところが今回の治験では未接種群で数%の感染率しかない状況でワクチンによる感染防御率が90何%ということですから、何をもって有効というべきか疑問ですね。もちろん人間での、しかも緊急性のある臨床試験ですから仕方ないことではありますが。とはいえ、いまのところはワクチンに頼るしかなさそうですね。
Y「心理的な面も大きい気がします」
M「たしかに、私でも一回接種すると部屋に閉じこもっていなくても大丈夫かな、などと思ってしまいます。心理的な安心があると感染しにくくなるというのもあるかもしれませんね。」
Y[神経免疫というものがいわれるようになって、神経系と免疫系が影響を与え合ってともいうくらいだから、感染しにくくなるんじゃないかな。」
M「今回のmRNAワクチンはかなり前から実験の場では研究者たちに使われていましたが、このコロナ禍であっという間に使われるようになったというのが私の印象です。
Y「ものすごく壮大な実験をしているようなものでしょう。億の単位の人々が新しい種類のワクチンを接種している。サンプル数はものすごく大きいから、安全性や有効性については、かなりはっきりしたことが確かめられるんじゃないかな。
M「こういった有事でもない限りはこれほどまでの実験はできませんね。今後、新型コロナウィルスはどうなっていくか、養老先生の見立てはいかがですか。」
Y「ほかの人も言ってるけれど、人と共生するような状況になっていくんじゃないかな。感染力はかなり強いので、どの道、相当な数の人類の体のなかにこのウィルスが入っていく。
若い人たちなんかは、感染したことに気付かずに過ごすこともあるでしょう。新型コロナによる死亡率も話題にはなるけれど、どの道、人は亡くなりますからね。なにで死ぬかの違いだけであって。いまでも年寄りの直接の死因は肺炎とかの呼吸器系が多い。」
以下~省略~。
以上のとおりだが、ワクチン接種の反対意見もよく見聞するが、接種効果として「心理的な安心感」にまで言及した意見は無かった。
いずれにしても、わたしたちは「壮大な実験」の対象になっているわけだが、個人的にはこれまで衆人の中でのマスク、頻繁な手指の消毒などを実行してきたせいか、幸いにも感染を免れてきた。
これからも同じように用心すれば、どうやらいけそうなので5回目は止めておく方向で考えようかな~。
皆さまはいかがですか。
ちなみに、養老先生にちなんで「養老の滝」の画像を配置しました(笑)。
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