蛍が出現して今日で11日目と成った。ソロソロ蛍のシーズンも後半に差し掛かった。今日も辺りが暗く成るのを待ち兼ねてカメラをセッティングして暗く成るのを待った。暫くすると川の中を歩く水音がしたので音がする方を覗き込むと川の中に蛍の不自然な集中した光が見えたのでもしや?と思って注意深く見ていたら川の中を動く人の気配がしたので「おい~」と声を掛けたら急に雑草の陰に姿を隠して動きを止めた。昨年も同じ事をして居た人物が居たのでタワーの中段に取付けたサーチライトを点灯したら慌てて逃げて帰ったが可也流れの速い農業用水を明かりも点けずに蛍を採りに来るのは只事では無い。
近所の人間でも夜に流れの速い4m幅の農業用水に入る事などは絶対無いのに2年続けての可也の数の蛍を持ち帰る目的で無ければこの様な行動をする筈も無いので「何処の者じゃ」と声を掛けたが反応が無いのでライトを点けて川面を照らすと周囲は鬱蒼とした草木の中なので顔までは解からないが川の中に居る人物の姿が見えた。「限られた珍しい蛍を沢山持って帰ったら蛍が居なく成るでは無いか」と声を掛けら「御免なさい家に子供が居るので見せたくて・・・・・もう帰りますから」後はごにょごにょ状態、
蛍は私の物では無いが段々と数が少なくなって居る貴重な物、御近所の方々でも蛍を見物に来ても其の貴重さを知って居るだけに其れを採って持ち帰る人等は殆ど居ない。其れも子供に蛍を見せる為に此の場所に来て見物している場所に飛んで来る蛍を1~2匹持ち帰る程度なら私も何も言わないのだが真っ暗の物騒な川を無灯火で上って来て2年続けて蛍を多量に捕獲しているのを見ると流石に黙っては居られなかった。
そもそも蛍は広い場所を御尻を光らせながら優雅に飛んでいる所にこそ魅力がある訳で其れを持ち帰り狭い虫篭に沢山閉じ込めた状態を子供に見せて如何なのか?と思ってしまう。とにかく蛍は此の田舎でも殆どの場所で居なくなり此の場所も10数年前に絶滅の危機に瀕したが川岸の草木を残したり護岸工事を止めたり農薬の散布を少なくしたりして段々と数が増えて見応えのある蛍の乱舞が漸く戻り掛かって来た所で多分阿南市広と言えど自然繁殖に寄る蛍の生息数と此の時期に此れだけの蛍の乱舞が見られる場所は無いのではなかろうか?それ故に大事に見守って行きたいと思っている。