先週に四国八十八箇所の20番札所の「鶴林時」へ出向いた。此の寺は山寺で私の家からは10分位で山の下まで行く事が出来るのだが山登りに15~20分程掛かるので札所まで30分強掛かる。兎に角、途中の山道が急勾配で路面も継接ぎだらけで結構大変な道路事情である。
先日は如何にか参道前の駐車場に車を駐車出来たのだが其れでも其処から本殿までは500m位は歩かねば成らない。車を降りた時にレンズを交換すべきだったのだが試し撮りした時の100mm~300mmの望遠レンズを取り付けた侭で本殿へと向かってしまった。此のお寺に来たのは三重の塔の写真を撮る為に訪れたのだが写真を撮ろうとすると肝心の三重の塔が旨く収まらずに大失敗、交換レンズは車の中には有ったのだが引返すのが面倒で有ったので又来る機会も有るだろうと撮るのを諦めて見学だけして帰って来た。
今日は晴天では無かったが天気は悪くは無かったので徳島市の「五滝」と言う滝の名所に写真を取りに行く予定で有ったが急に気が変り先日の写真の撮り直しの為に勝浦町に向かい山道を登り始めた。大型連休と季節の良い四国八十八箇所参りのシーズンとあって普段は対向車の無い道も今日は県外車と何台も対向した。そして先日駐車した場所まで上がると何と6台の車が手前で駐車待ちの状態、「此れは敵わん」と切返しを繰り返し少し下がった駐車場に車を入れて徒歩で登る事にしたが僅か200m程を歩いて登るだけなのだが凄い勾配で早くも息切れ状態に・・・・毎日散歩をして居る割には体力の無さにガッックリ、本当に情けない。
今回はレンズを30mm~100mmの物に交換していたので前回旨く入らなかった山門の建物もバックの景色を少し入れてシャッターを切ったがもう少し広角の28mm~80mmの交換レンズの方が良かったみたいだが先程の道を引返す気持ちに成れずに其の侭で参拝し本殿の右隣の三重の塔の写真を撮って下山した。
帰り道で阿南市に抜ける別の道を通り「十八女町」(さかりちょう)に抜けた。此の読み方はテレビのクイズ番組に良く問題として出題される難しい読み方の代表で其の他には徳島県内では西方面の「大歩危」(おおぼけ)小歩危(こぼけ)が有名である。しかし難易度では十八女が一番で解読には常識的な音、訓読みには関係無い、一寸とんちの効いたセンスが必要で有ろう。此の在所を抜けると今年も台風のニュースで2年連続2階まで水没した加茂谷中学の横に出る。其処から西に山道に入り21番の札所で有る「大龍寺」へと向かった。
此の札所も道の駅「鷲の里」の方からロープウェイで登ると楽なのだが私の家からは昔の参道を車で登るのが一般的で今回も其のコースを選んだが鶴林寺への山道より遥かに勾配があり道幅や路面の悪さは其れ以上、私の軽四も全ての荷物を降ろし軽量化しているが途中で2箇所ほど「此の侭、登れるのかな?」と思われる場所があった。直ぐ前を行く高知県からのお遍路さんは可也驚いて居た。
途中の駐車場に車を停め其処からは歩きで1Kmほどの山道を登る事に成ったが此れは連続の急勾配の凄い山道、入口の山門に辿り着く頃にはゼイゼイと青息吐息の状態、25年くらい前には長女が小学校の低学年、息子は5歳位の時に同じコースを何回も登ったのだが其の時は今日の様に大変とは余り思わなく家族で歌を歌いながら登る事が出来たのだが?子供達は此処に来ると御年配のお遍路さんが多い中で足元も覚束無い子供が石段を登る姿を見て「小さくて大変なのに感心やね!お母さんに此れでジュースでも買って貰って」とお小遣いが貰えるので春や秋に成ると「大龍寺へ行こう、大龍寺へ」と良く言って居た。其の娘が34歳に息子は31歳に成った。子供達はその様な事は覚えて居るのだろうか?其の頃は調度私達夫婦の年齢が今の子供達と同じ年齢であった。其の当時の事を思い出しながら家に帰って「最近は本間に体力が無くなったわ」と家内に話をしたら「歳が違う、歳が!」と言われてしまった。
本当に今日は体力の減退を痛切に感じた。今回は写真を撮る為に来たので境内をぐるりと回ったが境内は25年前より遥かに綺麗に成って居て特にロープウェイ駅からの本殿に向かう参道が綺麗に整備され錦鯉が泳ぐ池や、大きい売店等が並んで居て昔とは可也様相が変って居た。
納経は5時で終了なので寺の運営時間もそろそろ終り、帰りの時間に成ると人の姿が段々と減り始め私も帰り掛けると突然携帯が鳴って家内から「今、何処に行ってるの?」と聞いて来たので「大龍寺で写真を撮り終わって帰り掛けた所」と言うと「其の場所って数日前に県外からのお遍路さんがイノシシに襲われて怪我した道、昨日にお父さんに話したけれど聞いて居なかった?襲われると大変よ」と笑いながら言われたが?確かに其の様な話は家内から聞いて居たが此の山道の事とは思って居なかった。既に薄暗くなった参道を下り駐車場に着くと残っている車は私の車だけ、既に周囲は夕闇が迫っていた。写真は思った様な物は撮れなかったが久振りに昼から阿南市近郊を走り回って楽しんだ。次の楽しみは紅葉シーズン、11月が早く来るのを楽しみにしている。