昨日に引き続き、今日も秋晴れの快晴の空になりました。
そんな中、今日は明治神宮にやって来ました。というのも、私の友人の御子息がこちらで七五三詣をされるということで、付き添い兼カメラマンとしてお手伝いすることになったのです。
誕生時に未熟児で様々な疾患を持っていたため、医師から3年生きられるかどうか…と言われていた御子息でした。しかし、友人夫妻の尽力もあってか蓋を開けてみれば元気いっぱい、無事に5歳の齢を数えてこの日を迎えました。友人夫妻からしてみたら、ここまで無事に育ってくれたことに万感の思いがあるでしょう。
原宿駅で、晴れ着姿の御子息を連れてドレスアップした友人夫妻と待ち合わせてから
一の鳥居までやって来ました。鳥居の横には『明治神宮鎮座百年祭』の看板が立てられていますが、今年は明治神宮がこの地に創建されて明治天皇を御祭神として鎮座してからちょうど100年の節目の年を迎えたのです。
そんな節目の年に無事に七五三詣ができることを喜びながら、
巨大な一の鳥居をくぐりました。そして
鬱蒼と生い茂る神宮の森を進みました。以前にも書いたことがありますが、この広大な森が全て人工のものであるということを考えると、先人たちの熱意と尽力に驚かされます。
参道を進むと
日本各地から奉納された酒樽が積まれています。中には
かつて実家で毎年正月に買っていた『榮川(えいせん)』という酒もありました。反対側には
世界各国から奉納されたワイン樽が積まれています。
その奉納樽の前を進むと
これまた巨大な二の鳥居があります。その向こうでは
明治神宮の鎮座百年祭を記念した菊花展が開催されていて、
小田原城とはまた違った力作が居並んでいました。
菊を観ながら更に進むと
行く手に三の鳥居が近づいてきます。
一礼してくぐると
拝殿に続く南神門が出迎えてくれます。門の高欄には『明治神宮鎮座百年祭』と書かれた提灯が飾られ、記念すべき年であることの華やいだ雰囲気を演出しています。
神門をくぐると、裏側には
私の郷里の茨城県にある笠間稲荷神社から贈られた、紅白の小菊の見事な懸崖作りが飾られていました。こうしたものを見ると、ちょっと嬉しくなります。
そしていよいよ
拝殿に到着しました。ここで一頻り写真撮影してから、友人一家は昇殿参拝のために拝殿内に行きました。
その間、時間があったので
拝殿前に聳え立つ御神木の『夫婦楠』を撮影してから、私も参拝しました。
拝殿に進んで参拝してからよく見てみると、
柱や長押のあちこちに、参拝者数日本一とも言われる初詣客からのお賽銭で付けられたであろう縦長の傷が刻まれ、歴戦(?)の凄まじさを物語っていました。
それから社務所に行って
鎮座百年祭記念の御朱印を頂きました。今回は御朱印帳には書いてもらえず、予め書かれた半紙の状態での授与となりました。
さて、無事に昇殿参拝から戻った来た友人一家がどうしても寄りたいと言うので、彼らと共に明治神宮御苑に寄っていくことになりました。
鬱蒼とした木立の森を抜けると
明治天皇が昭憲皇太后のために設えた数寄屋造りの『隔雲亭(かくうんてい)』が現れます。
その先にある南池には
昭憲皇太后が釣りを楽しんだという『御釣台(みちょうだい)』があり、
そろそろ時期の終わりそうな睡蓮の花が、ちらほらと咲いていました。
さて、今や明治神宮御苑名物といえば『清正井(きよまさのい)』です。どうやら友人一家…と言うより友人細君がここに来たかったようで、とりあえず向かってみることにしました。
すると、
御他聞に漏れず行列ができていました。
とにかく並んで、窮屈な着物に飽きてきた御子息を何とかダマくらかしながら、ようやく『清正井』にたどり着きました。
この井戸は古くから江戸名井のひとつに挙げられるほど有名な湧き水です。かつてこの辺りに肥後藩(現在の熊本県)の屋敷があり、その当主である戦国の雄・加藤清正が掘り当てたとの伝説から『清正井』と名付けられました。
近代まで茶の湯にも使われていたというこの清水は、ここから流れ出て先程の南池に注ぎ、その後南参道に架かる橋をくぐり抜けて渋谷川の源流となります。10年以上前は人っ子一人いない場所でしたが、いつの頃からか都内有数のパワースポットとして担ぎあげられることとなりました。恐らく加藤清正も、草葉の陰で驚いていることでしょう。
無事に撮影を終えて戻ってみると
先程よりも更に列が伸びていました!ソーシャルディスタンスを保って列んでいるからとは言え、パワースポット、恐るべし…。
今日は久しぶりに友人の御子息の元気な姿を見ることができて、私にとっても嬉しい日となりました。この子のために様々な艱難辛苦を乗り越えてきた友人夫妻と、幼気な身で様々な疾患と闘ってきた御子息にとっては、喜びもひとしおでしょう。
私も久々に、鎮座百年祭に沸く広々とした明治神宮に参詣できて、心身共にリフレッシュすることができました。