今日も小学校支援級では、いろいろな出来事がありました。その中で、今日は音楽の授業中にちょっとしたことがあったのです。
中学年の音楽の授業で合奏をすることになり、支援級の子は
木琴を担当することになりました。演奏自体は小学校の教科書レベルですから大したことはないのですが、その時に
ヘッドの硬いタイプのマレットを使って演奏していたのです。
子どもというものは往々にしてそうした傾向があるものですが、特に支援級の子どもたちというのはこういうことに対して手加減ができず、思いっきりぶっ叩いてしまうのです。その結果、硬い木琴を硬いマレットで全力で叩くことになるのですが、当の本人がその打撃音に耐えられなくなってうずくまってしまったりするのです。
そういう場合、私は
マリンバ用のマレットを持っていって
「これで叩けば頭に響きませんよ。」
と渡してみます。しかし、殆どの子がこの申し出を断り、半ば意地になって硬いマレットで木琴を叩き続けるのです。
支援級の子たちは、始めに『こうだ』と教わったもの以外に応用が効かない、いわゆる『セカンドオピニオン』が効かない傾向があります。それがいいように作用すれば上手いこと学習につなげられるのですが、変な方向に作用してしまうと
『そんなこと教わってない!』
と意固地になってしまうので悩ましいのです。
結局その子は、最後まで自分の木琴の打撃音にやられっぱなしで終わってしまいました。こうなると音楽を楽しむどころではなく、心労ばかりが残ってしまうことになるのです。
こうしたことが『音楽が嫌い』につながらなければいいのですが、こればかりはその時の本人のテンションと、こちらの創意工夫にかかっています。今後もこうした場面はいくらでもあるでしょうから、自分でできる限りのことはしてみるつもりです。