ゲートボール(GB)日記

まちなかの公園でGBを楽しんでいます。GBは老若男女一緒に楽しめる数少ないスポーツの一つです。まちびと

建築協定失効

2008年01月15日 | Weblog

概して美しい町と思います。
しかし電柱電線が問題です。
地震、台風、大雪の時危険です。

私が住んでいる町は、大手不動産会社が約30年前に造成した広大な住宅地で、平均宅地面積は200㎡以上、隣地境界線から1m以上壁を離している戸建て住宅がほとんどです。
ほとんどの庭に草木がいっぱい植えられています。
その上整然と設けられた道路が広いので、住宅、草木、空間の釣り合いが比較的よく、横浜屈指の美しい町と評判で、他県からも町の見学に来るほどです。

ところで建築協定運営委員会が、昨年12月で建築協定が失効したと文書で知らせてきました。
建築協定では町の住環境を守ることができなかったと書いてありました。
建築協定から脱会する人が増え、建築協定基準違反住宅が増えたと書いてありました。
違反住宅の典型は土地の細分化(125㎡ちょっと)、隣地境界線から50cmの所に壁がある総二階の住宅です。

古い都市部の住宅密集地ではこのような住宅は普通でしょう。
したがって住人の中には建築協定基準違反住宅が増えることは問題ないという考えを持っている人がいます。
若い人は貧乏で大きな宅地を買えない、この町には若い人がいなくなってしまう、と心配して宅地細分化に賛成する人がいます。

しかし小さな宅地、駐車場はあるが庭なき総二階住宅はどうしても町の中では調和を乱した家として目立ちます。
もっと重大な問題は、古い都市部では住宅密集地が当たり前ですが、このような住宅密集地が安全か、住宅地として健全かということです。
たとえば、東京都は、このような住宅密集地の火災の危険性を問題にし、町の再開発を進めています。
宅地を広くしようとしても不可能ですから、集合住宅をつくって空間をつくりだす方法をとっています。

しかし集合住宅が住宅としていいか疑問です。
隣人との関係がない、反対に隣人と近すぎるため騒音などで反感を持つ、草木がない、空間をつくっても無機的、住宅内およびその周辺の行動空間が狭い、住宅に居ても楽しくないので外出が多い、反対に家に閉じこもって動かない、大地からの距離が遠く空中生活が不安(精神不安定、落下、飛び降り自殺など)、玄関に行くまでのエレベーターや階段や通路が不安、住宅内生活が単調、孤独、そして本当に孤独死など数多くの集合住宅生活問題が指摘されています。

都市部の住宅密集地化は防ぐ必要があります。
集合住宅にすればいいという発想は安易です。
これは自分のため、子孫のため、社会のためです。

さて建築協定運営委員会は建築協定で頑張りすぎました。
委員の中には建築協定が制度疲労を起こしたと書いている人がいました。
最初から欠陥制度だったと思います。
建築協定運営委員会が頑張りすぎた結果、地区計画への移行が大幅に遅れてしまい、住宅密集地化が起こり始め、住環境悪化を防ぐことが一段とむずかしくなったのだと思います。

住人は、もう駄目だと絶望せず、安全で美しい町は自分のためになる、また子孫のためになると考え、町内会に協力し住環境維持保全の行動を起こすべきです。
建築協定の委員だった人は、建築協定はよかった、建築協定から脱会した人が悪かったという言い方をやめ、建築協定にしがみつきすぎたことを反省し、これからは一住人となって町内会の住環境維持保全活動に協力してほしいと思います。

横浜市は安全で美しい町づくりに指導性を持つべきです。
お金のことだけ心配するような地方政府ではいけません。