近年世界中で起こっている大雨による水害を見ていると、避難を考えているだけでは安全安心な町はできないと思います。異常気象の多発が原因で、突然大雨になり、避難する余裕がないほど急に奔流が町を流し去ります。
想定外の雨が降ると考え、町の地形をよく考察し、水はどうたまり、どう流れるかシミュレーションする必要があります。既存の河川の排水能力は不十分と考えるべきです。
行政はハザードマップをつくるだけでなく、安全な場所に町をつくるように人々を指導すべきです。近年の行政は、行政自身が危険な場所に町づくりをやっていることが多いと思います。排水を考えたと言いますが、過去の経験知識から想定する大雨を考慮したもので想定外を考慮したものではありません。つまり安全率が低いと思います。ダム、遊水地、排水ポンプなどの技術が想定外の大雨には役立ちません。
頑丈な土木工事は町づくりを高コストにします。自然の地形を見て、安全な場所を探し、町づくりを行うことが合理的です。
危険な低地は農業など町づくり以外の用途に利用すべきです。個人の所有地が多いと思うので、行政は、普段から危険な場所、安全な場所に関する情報知識を人々と共有し、個人の権利が行政によって不当に規制されたと感じないようにすること、町づくり基準を設けて町の人々の合意を形成することがだいじです。
高度経済成長の悪い遺産ですが、これまで乱開発が多かったと思います。山林を破壊し、娯楽施設、観光施設などをつくってきましたが、いつしか町づくりまで乱開発になっていたと思います。お金が動くことを重視しすぎたと思います。
乱開発ではなく、安全で美しい町づくりに情熱を燃やすような生き方になるといいと思います。水害に会った町は、単なる復興ではなく、町づくりの修正を行うべきです。よく復興が遅れていると聞きますが、危険な場所にまた町づくりを行うような早い復興は安全な町づくりになっていません。遅い方がいいのかもしれません。100年、200年かけて安全で美しい町をつくった方が賢明です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます