その4のつづきです。
7月8日に発生した安倍元首相銃撃事件に関して、今までに明らかになっている情報を元にいろいろと率直に感じたことを書いている記事の5回目です。
まずいったん少し話を始めから整理します。
7月8日、安倍元首相は長野に応援演説に行く予定を前日に変更し急遽奈良に来寧し、奈良県の参議院選挙候補である佐藤啓氏の応援演説をすることになりました。
街頭演説会場に入り、安倍元首相が演説を始めた2,3分もたたないうちに、背後から手製の銃を持った山上徹也容疑者に撃たれて、途中ドクターヘリも使って奈良県立医科大学附属病院に搬送されますが同日夕方亡くなられました。
ここまでは皆様もご存知の簡単な事件の経緯です。
そして、
- 今回事件の起きた演説場所については近鉄大和西大寺駅前で近くにショッピングセンターもあり政党側としては演説場所として人気のスポットだったこと。
- 同時にそもそも360度ひらけており警備上の問題があるところだったこと。
- その点について奈良県警は他党にはその問題点を指摘しており演説時に何らかの要請をしていたこと。
- しかし、結果として自民党には警備上の問題点を指摘しなかった、あるいは指摘しても聞き入れてもらえなかった、もしくは他の事情でそのまま演説は行われたこと。
- 6月25日に茂木幹事長が同じ場所で演説を行い何事もなく終了したため、奈良県警の警備に気が緩んだ可能性があること(実際に先日警察庁の「検証・見直しチーム」が作業の途中経過として茂木幹事長の演説時の警備体制を安易に踏襲した可能性があることを報告しています。)
以上が、これまでに一連のこの記事中に書かせていただいた内容だったと思います。
そこに前回少し書くのを忘れていたことを書くと、
安倍元首相が倒れてすぐ「看護師の方!」あるいは「看護連盟!」とまわりにいたスタッフ、そして並河 健(なみかわ けん)天理市長がマイクで叫びながら呼んでいますが、今回の街頭演説会場に聴衆として動員されていたと推測できる奈良県看護連盟の皆様を呼んでいるようで、すでに状況を察知した看護師さんが数名、安倍元首相のもとに駆け寄っていらっしゃいます。
元々、奈良県看護連盟は日本看護協会の目的を達成するための政治団体で組織内議員も存在し自民党に所属しています。その意味ではその場にいらっしゃるのはおかしいことではありません。
また近くの医院のドクターが現場に駆けつけていますが、おそらくこれも看護連盟の看護師さんが近くの医院を知っていて呼びに行った可能性もあります。
しかし残念ながら、被弾した直後に医療従事者が駆けつけても安倍元首相は即死状態でAEDも作動しないなど手の施しようがなく最終的に亡くなられたわけです。
それでも亡くなるということは、被弾された時点でかなりのダメージとなっており致命傷になっているわけで、
それほどのことを、
海上自衛隊にいたとはいえ、自作の銃で散弾だったのにも関わらず、安倍元首相のみに致命的な被害を負わせるという、ある種「高度な技」を、
その場で捕らえられた山上徹也容疑者がひとりでやり遂げることができたのが、
事件発生直後から「できすぎた話」としてネット上では取り上げられ、まことしやかに語られている「犯人はもう一人いる(別にスナイパーがいた)」説という陰謀論的な話が出てくる要因にもなっています。
僕もYouTubeを中心にいろいろな説を見聞きしていますが、決定的な事実で納得できたものは今のところなく、ある程度の論理的な信憑性でそれなりの推測をされているものはいくつかありますが、その域を出ていないと思います。
このあたりの話は、もう少し時間を待って、さらなる事実が明らかにならないとはっきりすることがなく、それはもう少しだけ先のことかもしれないし、何年か何十年か後のことかもしれませんし、もしかするとそれ自体ないのかもしれません。
いずれにしても今はっきりとしていることは、「そんなことは誰にもわからない」ということだけです。
なので、それを僕は待ちたいと思います。
待ちながら、次にこれまでの報道などから触れることのできる事実関係に触れてみたいと思っています。
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(一部文章修正:2022.8.21.)