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東京・愛知行。(あいちトリエンナーレ2019感想のスピンオフ)

2019年09月17日 01時16分03秒 | 旅行記
先に、「あいちトリエンナーレ2019」のことを書きましたが、やたらと表現の自由についての話で終始してしまうので、1ヶ月ほどたってしまいましたが、ちょっと一息つく感じで、先月の東京・愛知行の話、「あいちトリエンナーレ2019」を観賞した余談など書いてみたいと思います。


「あいちトリエンナーレ2019」に行ったのは、8月13日でした。
その前日、東京に一泊しておりました。
毎年東京に行くようにしたい考えの人間なのですが、東京に行くのは、おそらく4年ぶり。(ちゃんと覚えていない^^;)
東京には、高校時代から付き合いのある友人Mがいます。4年ぶりでしたので、とにかくMに会いたいと。
この4年間、実にいろいろなことがありました。それでやっと東京に行ける、「余裕」ではなく、これは「回復」と言いたいのですが、やっと回復したわけです。
で、会って飯田橋や大久保をウロウロして、いろいろ話をしたわけですが、頑張っている友人に会うとこちらも元気がもらえるようで良い影響があります。会えて本当に良かったです。



翌日には、早々に朝から進路を名古屋へ。
その前に、泊まったホテルのすぐ近くにある築地場外市場と取り壊されている築地市場を撮影。
そのままバスで東京駅に。土産を買って新幹線に乗り、名古屋に着いて直接地下鉄に乗り名鉄経由で豊田市駅に。
駅から豊田市美術館へは徒歩で向かったのですが、路面に案内の矢印が書いてあり親切と思いつつ、少し遠回りだったような…。しかし、それが正規のルート(?)だったようにも思います。非常に暑い日だったので、ちょっとつらかったかな。しかし、そもそもの豊田市美術館のロケーションや佇まいに癒やされ、疲れが吹き飛びました。
ここにまず来た理由は個人的に本来の目的である高嶺格さんの作品を観賞に来たこと。豊田市美術館と隣接する旧豊田東高校の2ヶ所に展示されています。
着いたタイミングでギャラリーツアーがあるのを確認していたので、入館後まずそれに参加。各作品への理解が深まります。聞いていると、今回の「情の時代」のコンセプトにあらためて各作品が沿っていることが明確にわかります。

そして、豊田市美術館に展示されている高嶺さんの辺野古を取り上げた作品には、望遠鏡に模したオブジェの中で展開される動画が6種類あると聞き、何回も並んですべてを観ようと試みましたが、結局、観れたのかどうかわからず、禁じ手だとは思ったのですが、スタッフの方に確認する始末。最終的には「担当者がいないので…」と、わからずじまい。そりゃ、教えてくれないよな。
それにしても、作品の前に高嶺さんの作者紹介をしている掲示の上に、今年2月の県民投票の結果を「新基地 反対72%」とデカデカと報じる琉球新報の1面を掲示しているのにも関わらず、この作品が辺野古を取り上げていることすら理解していない人が多かったのは、なんとも残念に思いました。(それは料金を損してるばかりではなく、人生も損してるで。)

同じく高嶺さんの旧豊田東高校に展示されている作品は、その高校のプールの底のコンクリートをくり抜いて垂直に立てた作品。ただ、それだけに見えます。また、くり抜かれた底と壁のようになったコンクリートが作品なのか?プール全体を作品とみればよいのか?後ほど聞いた話によると、壁のようになった垂直に立てられたコンクリートは、トランプがメキシコ国境に立てようとしている壁と同じ9メートルの高さ。やはり壁でした。これもなかなか高嶺さんらしい。
ということで、高嶺格作品を存分に満喫してきました。

帰り。さすがに行きが暑かったので豊田市駅までタクシー乗りました。その車中、運転手さんと話したのですが、豊田市がTOYOTAの城下町として栄えたせいもあって、大阪から来た僕に、「豊田の人間は仕事ばっかりしてきたから、(そんなたいしたことありませんよ。)」と言ってたけど、それが良いんですよ。僕は偉いと思います。(労働は尊い)
豊田市駅の周辺でも、あいちトリエンナーレの会場(豊田市民ギャラリーや駅高架下など)として展示が行われているところもあります。時間がなかったのでスルーするしかなかったのですが、これがまたなかなか見逃した残念感が大きいものばかり。また豊田市では豊田スタジアムがラグビーワールドカップの会場になっています。これも盛り上がってほしいですね。


ここから、また名古屋市内に戻ります。
後で聞いた話によると高速バスが名古屋市内と豊田市美術館近くを結んでいるとのことでしたが、来た時と同様に名鉄・地下鉄を使って、愛知芸術文化センターの最寄りの栄駅へ。
名古屋の地下鉄に乗っていて思ったのは、駅の人の流れを整理しようとしている構造は良いのですが、ホームなどが暗く感じたのは僕だけなんでしょうか?

愛知芸術文化センターには、やはり「表現の不自由展・その後」が展示中止となり、その影響を現場で確認したかったのと、あばよくば会場スペースに入れなくても遠目でも「表現の不自由展・その後」の作品群が観れないか?と非常に甘い期待をしながら、足を運びましたが、やっぱりダメでした。本来であれば、あの少女像の横に座ってみたかった。そして、どのような想いを自分自身がいだくのか?確認してみたかったです。
しかし、影響は出ており、「表現の不自由展・その後」の手前の会場で展示していたCIR(調査報道センター)の映像作品も展示を中止。またパク・チャンキョンさん、イム・ミヌクさんの作品もすでに展示が中止されていました。非常に残念です。
残念でありながらも、やはり起こったことはとても重大なことであり、この件の僕の受け捉えは先に書いている記事のとおりですが、「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」の検証内容も含め、今後の展開は注目していきたいと考えています。
しかしながら、誤解を恐れずに書くと、本来の予定で豊田市美術館だけを観ていたのであれば、愛知芸術文化センターで展示を行っている、こちらもその作品のそれぞれが今回の「情の時代」のコンセプトに十分沿った作品を観ることがなかったわけで、それは、「表現の不自由展・その後」と同じくらい社会的なテーマを取り扱っているものであり、個人的に「社会的な要素を含んでいる作品こそが芸術といえる」とする僕にとっては垂涎ものの作品ばかりであり、「情の時代」のコンセプトの元、これほどまでに数多くの社会的な要素を含んでいる作品とアーティストを集めた津田大介さんには最高の評価をしたいし、やったことは明確に間違っていないし、誰にも批判されるものではないはずです。それはまた、主催した組織や協賛した企業も同じです。

と、やはりこのことは大切な問題ですので、触れられずにはいられないし避けて通れないので、こちらでも長くなってしまいましたが、前の記事も含めて、今回の「表現の自由」が脅かされた問題を、同時に今の社会の問題を一緒に考えていただければと思います。
それが、今回、この「あいちトリエンナーレ2019」で、そもそも津田さんが投げかけたかったことに通じるのではないでしょうか?

愛知芸術文化センターには閉館までねばってできるだけ観るようにしてました。閉館後、名古屋の駅前に戻ってウロウロしていたのですが、なかなか名古屋もすごい街ですね。舐めてました(ごめんなさい)
20年以上前ほどに来た時は、ここまでそのように思わなかった(これまた失礼)のですが、来てなかった間にすごく変わりました。駅前の開発は話には聞いていたのですが、かなり大規模にやられて、かなり垢抜けた感があります。
さすがに20年前にすでに街なかでは聞くことがなかった名古屋弁ですが、もちろん今回も聞きませんでした。20代の頃にマトモに聞いた名古屋弁はカルチャーショックでしたが、大阪弁はあれだけ広まっているのに、街が垢抜けても地域の人の個性とも言えるものがなくなってしまうのもなんだかなぁ、と思います。


大阪への帰路は近鉄・名阪特急で。
こちらも乗車が20年以上ぶり。今回は調子にも乗ってデラックスカーを選んでみました。なかなか良かったですが、シートの左肩近くについているライトはどんなときに使うのか疑問に思いました。
それはさておき、近鉄名古屋駅でこちらでもお土産を買ったついでにビールと手羽先を買い、おそらく長島温泉と思われる打ち上げ花火を遠目に眺めつつ車内で食していましたが、美味い!20年以上前は名古屋駅の近くできしめんを食べたので、次は味噌カツといきたいですね。
という感じで、また名古屋行きたいですね。もちろん、あいちトリエンナーレ期間中にまた行きたいと考えているのですが、いろいろと模索している中、やはり仕事の関係で時間が難しそうな状況ですが…。


追記:ちなみに、20年以上前に名古屋に行っていた理由は、1997年に名古屋の某ギャラリーで写真展をやった時、初日に会場へ足を運んでいました。それなりに好評でした。(作品の一部はこちらで。)

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