「9」のつく日は空倶楽部の日。
5月3日午後10時、金沢市東山にて。
Sony α99 Planar 50㎜(f/11,30sec,ISO200)
ふと気づいたことだが。
空倶楽部に入会して7年、230を超える空写真を投稿してきたが、意外にも夜空は無かったように思う。
この日、食事を終えた後、浅野川大橋から東の方角を眺めると、卯辰山から月が昇りはじめていることに気づいた。
ここ東山には、「ひがし」と「主計町」、ふたつの茶屋街があり、
昔からの佇まいが残る場所として人気の観光スポットとなっている。
また、おんな川と呼ばれる浅野川界隈は
泉鏡花や徳田秋声、五木寛之といった多くの文豪にも愛され、
その作品の中の情景としても描かれてきた。
北陸新幹線開業以来、日中だとこのあたりはたくさんの観光客であふれ、
のんびり写真を撮るなどままならないが、さすがにこの時間ともなると人通りはまばら。
千載一遇のチャンス!
とはいえ夜の撮影、カメラを固定するには橋の欄干の平たい部分に置くしかない。
おまけに単焦点50㎜しかつけて来なかったので構図は制限される。
が、それでもしばらくはあれやこれやと金沢の夜景と夜空を楽しんだ次第だ。
金沢の風景についてこれまでもいろいろと眺めてはきたが、じっくりと夜景を撮ったことはない。
この時間であれば、三脚を持ち出しても通行人に迷惑をかけることも少ないはずなので、
準備を整えたうえで、金沢の夜景と向き合ってみるのも悪くないと思えてきたのである。
しかし問題もなくはない。
まずは風景に向き合う真摯な姿勢、そして誘惑に負けない強い意思。
なにせこのあたりは観光地にして歓楽街、酒食もてなしの上手な土地柄でもあるのだから。
なんとなくの選曲。
80年代、どちらかというとアップテンポでポップなブルー・アイド・ソウルといったイメージの強い二人だが、
こんなしみじみとした名曲もある。
HALL & OATES-Everytime You Go Away