当ブログ、「抒情的金沢」というカテゴリーで拙いながらも地元金沢の風物を紹介している。
前回の投稿を振り返るが...。
なにげなく入った書店で見つけた絵葉書、
そこには直前まで眺めていた金沢の繁華街が戦前の姿として写し出されていたのだけれども、
それがヒントとなって金沢の今昔に触れることになった。
金沢は藩祖前田利家が入城以来、420年以上も大きな災害や戦禍に見舞われていない。
聞いた話で真偽のほどは定かではないが、
このような都市は世界でたったの二つ、スイスのチューリヒと金沢だけらしい。
そして、その災害や戦禍がなかったことが金沢の今昔にとって重要なことだと気づいた。
金沢は日本各地の都市同様、市街地はビル街となっているが、
その一方で、特にかつて御山(おやま)と呼ばれた地域、
つまりは金沢城を中心に形成された中心部においては
道や街そのものの区割りが昔のまま残っているところが多い。
それで、現在の風景がかつてはどうだったのか、対比してみたくなり、
それならと...、購入した絵葉書と同じ場所から今の金沢を撮ってみようと思い立った次第である。
その絵葉書の中の一枚。
絵葉書資料館 所蔵
大雪に見舞われた金沢の様子だ。
一連の絵葉書の中で季節を明確に写しているのはこの一枚だけだったが、
折しも今日は2月28日で暦の上では冬最後の日。
つまり春が来ないうちにと、急ぎ掲載することにした。
屋根に積もった雪は1メートル以上もあるだろうか。
さらに、立ち並ぶ商店の前には、屋根と同じ高さのところに雪の道ができている。
「金沢市の大雪 竪町」との記載があるが、
自分にとっての大雪の記憶、三八豪雪をも超えるたいへんな積雪だ。
そして、その竪町、現在の様子。
Sony α99 Vario-Sonnar 24-70㎜/f2.8 (f/5.6,1/160sec,ISO100)
現在は通称タテマチ・ストリート。
元々の建物を建て替える時には道路後退が義務付けられていて写真当時に比べて道は広くなり、
今や、金沢のみならず北陸を代表するファッション・ストリートとなっている。
今年は37年ぶりの大雪というが、それも最大積雪は80センチを超えた程度で、
その雪もすでに消え、今はもう春の様相である。
かつて、この街が氷河期のように雪に埋もれたことがあるという記憶を持って、
この街を眺める人はもうほとんどいないのかもしれない。
折にふれての選曲...というか
この日、タテマチ・ストリートに流れていたフリートウッド・マックの小気味よいロックナンバー。
Fleetwood Mac - Go Your Own Way
**絵葉書の掲載について
絵葉書の掲載について発売元の「絵葉書資料館」様(神戸市)に問い合わせたところ、
個人のブログの場合、出所を明記することでご許可をいただきました。
ご厚意に感謝申し上げます。
そのお礼と言ってはなんですが、「絵葉書資料館」様のホームページアドレスを掲載させていただきました。
絵葉書資料館 http://www.ehagaki.org/
〒655-0037 神戸市垂水区歌敷山1-7-20
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