折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

トップガン マーヴェリック  封切

2022-05-30 | 折にふれて

トム・クルーズ主演の「トップガン マーヴェリック」がようやく封切された。

コロナ禍で公開が2年間延期された上にウクライナ情勢に北朝鮮問題。

戦闘シーンが多いだけに、タイミングの悪さを思わないでもなかったが、

それはそれとして、前作から実に36年、「理屈抜きに楽しもう」と

同窓会にでも出かけるような気分で劇場へと向かった次第だ。

 

30年前にトップガン(航空戦訓練学校)の教官を辞した

ピート・”マーヴェリック”・ミッチェル大佐(トム・クルーズ)は

昇進を拒みつつも、テストパイロットとして海軍に残っていた。

折しも、核脅威を増す某国の核軍事施設を破壊する作戦が持ち上がり、

トップガン出身のエリートパイロットたちが招集される。

そして、彼らの教官として実戦経験のあるミッチェルに復職命令が下るのだが...。

攻撃対象は複雑な地形と鉄壁の防空システムに守られた難攻不落の軍事施設。

ミッチェルは全員を必ず生還させると決意し、パイロットたちに厳しい訓練を課す。

 

戦闘機のドッグファイトなど特撮シーンのパワーアップは迫力満点。

文字通り、手に汗握るシーンの連続だった。

また、前作との関連も見どころで、

かつてのライバルで今は後ろ盾となったアイスマン(バル・キルマー)との友情、

訓練中に事故死した盟友グースの息子ルースターとの確執など

オールドファンへのサービスも忘れていない。

とにかく、掛け値なしの娯楽大作、ぜひ劇場の大画面で楽しんでいただきたい。

 

さて、トップガンといえば。

今回もオープニングを飾ったのはこの曲だった。


    (Top Gun 2) Kenny Loggins - Danger Zone (Top Gun Maverick Music Video)

 

さらにもう一曲。前作からのチョイス。

 
    Righteous Brothers - You've Lost That Lovin' Feelin' (Top Gun 1986)

ライチャス・ブラザーズの「ふられた気持ち」。

エンディングとして流れたオールディーズの名曲に

「お見事!」と聴き入ったことを覚えている。

 

 

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Broken Heart な空   By空俱楽部

2022-05-29 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


湖東三山 金剛輪寺。

      
       金剛輪寺(滋賀県愛荘町)2022.05.21 10:37 Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/5.6,1/40sec,ISO100) 

 

長い石段を登り切ると、本堂脇の大木に寄り添って

空にカメラを向ける人たちがいた。

中年の男女、おそらくはご夫婦だと思うが

しばらく、その様子とカメラの先を交互に眺めていたところ

私に気づき、

「すぐにどきますので」と言う。

「いやいや、大丈夫です。それよりも何を撮っていらっしゃるのですか?」と問うと

木々の切れ間が作るハート形の空の中に三重塔が入るポイントを探しているのだという。

さらに聞くと「映え」の光景としてSNSで拡散しているのだという。

それからしばらく、三人でハートの空を探してみたのだが、

なかなか、そのポイントが見つからない。

結果的に、いちばんそれらしいのがこの空だったという次第だが...。

失恋の空だったかも。


 
    Whitney Houston - Where Do Broken Hearts Go (Official Video)

 

 

 

 

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国宝のある風景 西明寺

2022-05-24 | 近江憧憬

深緑の風景を求め、湖東三山、西明寺へ。

  
  滋賀県甲良町 2022.05.28 8:52 Sony α7S2  Planar 50㎜ F1.4 ZA SSM (f/5.6 , 1/80sec , ISO100) 

 

三重塔、そして本堂と堂々たる古刹ぶりに圧倒された.

それもそのはず、いずれも国宝、しかも三重塔は指定第一号と知って

ますますその風景に納得した次第だ。

鎌倉時代の建築だから、やがて八百年、

そのままの姿を現在に伝えていることになる。

しかし、その歴史は平たんではなかったと思う。

最大の危機は織田信長が比叡山を焼き討ちにした折。

比叡山傘下にあった西明寺も焼き討ちの標的となったらしいが

本堂周辺は山深く位置しているため、からくも焼失を免れたとのことだ。

とかく、歴史的建造物は戦禍はもちろん、天災や失火など消失のリスクを抱えているから、

この創建当時の姿は奇跡の光景と言える。

 

さて、この景色に圧倒されたのにはもうひとつ理由がある。

見せ方の「しかけ」にやられたのだ。

寺院は本堂や塔、講堂といった建物で構成されていて、参詣の起点は山門となる。

ところが、だ。

西明寺には、ふたつある国宝にも劣らない重要文化財の二天門がある。

それにもかかわらず、本堂への参詣はその門を通らせない。

参詣客は蓬莱庭という名勝庭園を回遊した後、わき道から山を登り、

本堂の左手から、うっそうとした木々の中を通り抜けてこの景色に至る。

つまりは、突然に景色が開けて、三重塔が現れるのだ。

「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」でもないが、

これは、感動を増幅する「しかけ」として、建築や風景の設計でよく使われる手法だ。

それにまんまとやられたというわけである。

寺院関係の方が狙って仕掛けたものか、単なる偶然なのか

そこまではわからないが、この光景が強い印象として残ったことは確かだ。

 

この日は終日小雨模様。時には大粒の雨が落ちてくることもあった。

そんな中、カメラ機材をかばいながらも、湖東三山すべてを巡ることができたのは

最初にこの光景にであったからこそではなかったか、と思ったりもしたのである。


深緑の季節。

この日、車中で聴いていたのが、

ジェシ・コリン・ヤングのさわやかなファルセット。

 
  Sunlight    Jesse Colin Young

 

 

 

 

 

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Morning has broken

2022-05-22 | 花歳時記

久しぶりの雨から一夜明けた金沢。

富樫運動公園のバラ園が見ごろを向かえていると聞いていたし、

そこに雨上がりの瑞々しさが加わればと

夜明けとともにバラ園へ向かった。

すでにバラ園を取り囲むカメラマンたち。

 

ここには150品種2000本余りのバラが植えられていて

春と秋に市民の目を楽しませてくれる。

ところが、花を撮る機会など年にほんの数回。

飛び起きてやって来たものの、

撮影のイメージなどまったくない。

さらにこれだけのバラを前にすると

白にしようか、情熱的な深紅にしようか

あれも、これもと思い悩む。

そのなかで目についたのが...


      金沢南運動公園バラ園 2022.05.22  6:41  Sony α7S2  Planar 50㎜ F1.4 ZA SSM(f/2.8 , 1/125sec , ISO100) 

 

今年、雨に濡れた朝を飾ったのは

ピンクのべっぴんさんだった。

 
 Rick Wakeman - Morning Has Broken

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

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夕凪  By空俱楽部

2022-05-19 | 三国港 エッセル堤

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


福井県三国港。

       三国港(福井県坂井市)2022.04.09  17:41  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/8.0,1/80sec,ISO100) 

 

「夕凪」という美しい言葉を思い浮かべながらこの光景に見入っていた。

三国港は九頭竜川の穏やかな河口に開けていて、

また、外海に大きく張り出した堤防で荒波から守られてもいるから

確かなところでは、この海面の穏やかさを夕凪とは言わないのかもしれない。

けれども、その美しい日本語で表現したくなるほど

その日の海は静かで、ほんのりと染まる空の色を映し始めていた。


 

ふと、思い出した曲が『返信』。

そして、この曲が主題歌となった映画『出口のない海』。

歌詞の中に出てくる夕凪という言葉の穏かさが

特攻をテーマにした映画の悲しさ、虚しさとは裏腹に印象的だった。

 

 

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越中八尾曳山祭

2022-05-15 | おわら風の盆・八尾

5月3日。

無数の提灯に飾られた曳山に惹かれ出かけた越中八尾。

「なるほど見事なものだ」と

曳山ばかりに目を奪われていたのだが、

曳山に付いて歩いているうちに、

次第に興味は別のものに・・・。

祭の主役はなんといっても「ひと」。

ひとの後ろ姿から祭を追ってみた。

 

祭を主催する氏子衆に

 

曳山を引き回すひと達。

 

さらに、曳山に群がるひと、ひと、ひと...

 

ひとの背中から三年ぶりの楽しさが伝わってきた。

そして、熱狂の一夜は「あっ」という間に過ぎていったのである。

 


ジョン・オーツのソロアルバム 『PHUNK  SHUI』(風水のことらしい)から 。

 
    All Good People    John Oates

ともするとダリル・ホールの陰に隠れがちだった彼。

その音楽センスを証明したともいえる素晴らしいアルバムだと思う。

 

 

 

 

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美人林から

2022-05-12 | 日常の中に

「SONYならいい色出ると思いますよ。」

林に入ったのは夜明け前。あたりはまだ薄暗い。

その時、案内してくださったDさんから声をかけられて

半信半疑でシャッターを押してみたのだが...

              美人林(新潟県十日町市) 2022.04.24  04:39AM    Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/5.6,1.3sec,ISO6400) 

 

ファインダーから目を離した瞬間驚いた。

バックモニターに鮮やかな緑が浮き上がっていたからだ。

露出を補正しながら、さらにシャッターを切り続けたのだが、

明るく撮ったこの写真がいちばんしっくりときた。

そして、それまで「奇をてらった地名だな」と思っていた美人林が、

なぜ、そう呼ばれだしたか、その理由がわかったような気がした。


折にふれての選曲。

 
   John Denver - Annie's Song (from The Wildlife Concert)

邦題が「緑の風のアニー」だったから _(. .)_

 

 

 

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夕映えのサンセットビーチ By空俱楽部

2022-05-09 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


空倶楽部、今月のお題は「5月5日の空」。

この日は文字通り五月晴れ、夜明けから日没まで快晴の空が広がった。

     三国サンセットビーチ(福井県坂井市)2022.05.05 18:08      Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/18,1/200sec,ISO100) 

 

毎年、5月5日は行動パターンが決まっていて

早朝に金沢を出て国道8号線を南下、

琵琶湖周辺で昼過ぎまで空を中心に撮影を楽しむ。

その後、反転して帰路につくのだが、

敦賀から海沿いの国道305号線を北上、

日没を迎える頃、ここ三国に至る。

輪郭を整えた大きな夕陽とはならなかったが

海に長く引いた光跡、そして夕映えが印象に残った。


本日の選曲...といっても

記事とはまったく関係ないが


  True Love   Glenn Frey

イーグルス時代 には想像もできなかったグレン・フライのR&Bの楽曲。

ウェスト・コーストを活動の拠点としていたからか、

西部の土臭い印象が強かったのだが、

もともとの出身はミシガン州のデトロイトだったとか。

デトロイトといえばモータウンレーベル発祥の地。

イーグルス解散後にR&Bに傾倒したことに頷けないこともない。

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John Barleycorn Must Die

2022-05-07 | 日常の中に

5月5日早朝。

加賀平野で見かけた光景に目が釘付けになった。

    加賀平野(石川県川北町) 2022.05.05  05:31AM   Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (35㎜ ,f/2.8,1/60sec,ISO100) 

 

畑の脇道に急ぎ車を停め、カメラを持ち出したのだが

その時、この曲が頭をよぎっていた。


  Steve Winwood   John Barleycorn Must Die 

スティーブ・ウィンウッドがトラフィック時代にリリースした

アルバムのタイトル曲でその美しい旋律がこの光景にかぶさったのだ。

 

西から運を試すために三人の男たちがやって来た。

かれらは不退転の誓いを立てていた。

それは、ジョン・バレイコーンの死。

男たちは畑を耕し、種を撒き、ジョンの頭に土をかぶせた。

彼らの誓い通りジョン・バレイコーンは死んだのだ。

ジョンは長い間放っておかれ、やがて天は雨を降らせた。

すると、小さなジョンが頭を出した。

男たちは驚き、喜んだが、

夏至になって、ジョンが青ざめるまで立たせたままにしたのだった。

やがて、ジョンに長いひげが生え、ジョンは一人前の大人になった。

今度は鋭い鎌を持った男たちがジョンを膝から切りとってしまう。

その後、ジョンは丸められ、畑を引きずり回され、

遂には碾き臼にかけられ粉々にされてしまう...

 

さて、残酷な目にあわされたジョン・バレイコーンの運命やいかに?!

ご安心を!

ジョン・バレイコーンとは麦のこと。

この歌の最後には、ジョン・バレイコーンは強い男の証明で

ジョンがいなければ人々は狩りさえすることができない、と締めくくっている。

この曲は音楽ジャンルでいうところのトラディショナルで、

それを、スティーブ・ウィンウッドがアレンジしたものだ。

トラディショナルとはイギリス土着の音楽で、いわば民謡のようなものと理解している。

麦の収穫の時に歌い継がれたものだったのかもしれない。

 

それにしても、だ。

曲の冒頭、枯れた麦の穂が映し出される。

思わず、世界の穀倉地帯ウクライナの惨状を連想したのだが、

事態は深刻化するばかり。一刻も早い解決を望む。

 

 

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エッセル堤夕景 2016.10蔵出し

2022-05-05 | 三国港 エッセル堤

蔵出し写真が続く。

 


  三国港(福井県坂井市)2016.10.30 17:02  Sony α99  F2.8G/70-200㎜  Teleconverter×2  (330㎜  f/11,1/400sec , ISO400)

 

エッセル堤は渚から沖合に500mほど伸びているが

その先端近くを望遠レンズで引き寄せたのがこの写真。

堤に沿って電柱が立っていて、おそらくは灯台に電気を供給する送電設備だと思う。

うまく表現できないが、築かれて150年、エッセル堤が単に防波を目的とした土塁ではなく

人の営みに直結していることを感じさせてくれて、

それがエッセル堤に愛着を覚える理由なのかもしれない。

ともあれ、その日、燃えるような夕焼けが三国港を染めた。


さらに最近心に留めた音楽が続く。

 
  U2 with Mick Jagger & Fergie: Gimme Shelter - Live from Madison Square Garden (2009)

ローリングストーンズの名曲をU2が...?!

と思いきや、やはり御大、ミック・ジャガーが登場。

ところが、事はそれでは済まなかった。

女性コーラスかな、と思っていた女性が

ステージ中央にせり出してくるやいなや、大迫力のボーカル!

ファーギーというアメリカの女性歌手だそうだが、

ミック・ジャガーもたじたじ。

U2のボノに至ってはあっけにとられて、戦意喪失...

というふうに私の目に映るほど、印象的なパフォーマンスだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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