折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

秋風の風景 By空倶楽部

2020-08-29 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

夏の終わりの越前岬。

 

    福井市越前岬 2020.08.22 06:04PM   Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (19㎜ ,f/20,1/60sec,ISO100) 

 

「越前岬まで行ってみるか」

朝からダラダラと過ごす休日に嫌気がして

急に思いたったのはすでに午後二時を回ったころだった。

距離にして100キロ。

走りながら西に張り出す大きな雲を見て

「引き返そうか」と、何度も思ったが

ネットで見る限り夕刻の越前岬は「晴れ」、

それを信じてなんとか走り切った。

日の入りの越前岬に立つのは初めて。来てよかった。

それから1時間、想像通りの夕景を存分に楽しんだのだった。

 

写真の光景に話を戻す。

日の入りまで30分。

高台から見下ろす海がオレンジ色に染まり始めた。

すでに日中の暑さも納まり、

あたり一面に吹く風は少し肌寒いほど。

「季節が変わり始めている」

その瞬間、秋を感じていた。

 

 

 

 

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情景「秋ハ夏ノ焼ケ残リサ」

2020-08-23 | 日常の中に

 

夏の空が焼け落ちて、秋の空へと変わっていく。

 

     福井県越前岬 2020.08.22  06:23pm      SONY α7S2  F2.8G/70-200㎜ (f/14,1/160sec , ISO100)    

 

この瞬間を、地元のアマチュアカメラマンの方と

三脚を並べて眺めていたのだが、

その方曰く、越前岬では晴れているようでも

沖に霞のような雲がかかることが多く

この日のように日没間近の太陽を隠してしまうそうだ。

赤く沈みこむ夕陽を期待する向きには残念なことだが

個人的は水平線近くが淡く染まる日没を嫌いではない。

目にやさしい光景が強い日差しで火照った体を冷まし

心を穏やかに癒してくれるからだ。

そして、日没とともに吹き始めた涼しい風の中で

もうひとつ重ねた風景がある。

それは、毎年この時期になると探そうとするもので

太宰治の創作ノート「ア、秋」の一節を感じさせる情景だ。


「秋ハ夏ト同時ニヤッテ来ル」

「夏の中に、秋がこっそり隠れて、

 もはや来ているのであるが、人は、炎熱にだまされて、

 それを見破ることが出来ぬ。」

 

とどのつまり、

「秋ハ夏ノ焼ケ残リサ」で、

この岬からながめた空が焼け落ちていくようで

そして、その隙間から秋がこっそりと

顔をのぞかせているように思えたのだ。


もう20年以上も前のこと。

夏の終わりのプールサイドで流れてきた

ミック・ハックネルの感傷を包み込むようなボーカルを

印象的に覚えている。

 
    Simply Red - Say You Love Me

 

 

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梅雨空の夕景   By空倶楽部

2020-08-19 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

石川県小松市、安宅漁港に広がった夕暮れの空。

     石川県小松市安宅漁港 2020.07.25 19:09   SONY α7R3  FE2.8 16-35 GM (19㎜ ,f/5.6,1/30sec,ISO1000) 

 

その日、朝からの雨は途切れることなく、終日降り続いたが

夕方、それも陽が沈む頃になってようやく小康状態に。

その空模様を眺めながらチャンスとばかりに

急行した撮影場所が安宅漁港だった。

「晴れているだけで儲けもの!」

ただそれだけの思いでしかなかったが、

濃淡の雲が幾重にも重なり、

また地平付近では雲の切れ間から一瞬の夕焼けがのぞくなど

表情豊かな空に出会えたことは実に幸運だった。


わざとらしい選曲。失礼!

 
  Creedence Clearwater Revival - Who'll Stop The Rain

 

 

 

 

 

 

 

 

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残暑お見舞い申し上げます!

2020-08-15 | 日常の中に

北陸という地名がそう思わせるのか...。

石川県の夏は涼しいと思っている人が案外多い。

これはとんでもない誤解で、

例年、梅雨が明けたとたん30℃を超える日が続き

台風の接近によるフェーン現象など起これば

40℃近い気温を記録することもある。

全国の天気予報を眺める限り、

関東内陸部や中京に次いで暑い土地柄とさえ思えるのだ。

熱中症対策に加え、再び再燃し始めたコロナ感染への警戒で

家に籠ることが多くなるが

さすがに長い休みとなると息継ぎもしたくなるというもの。

それで、夕方の風を期待して海へ出てみることにした。

 

    石川県加賀市 加佐の岬 2020.08.14 17:14    Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/22,1/50sec,ISO100) 

 

ところが...、

午後5時を回って、陽は随分と傾いていたが

それでも照りつける日差しは依然として痛い。

多少なりとも涼しげな写真をお届けしたい、と思ったのだが...。

如何だろう!? 


ということで・・・残暑お見舞い申し上げます!


逆療法のようだが、こんなときは夏らしい曲のほうが意外と涼めるかも(...かな?!)


 Tatsuro Yamashita "Sparkle" (Japanese Funk - 1982) 

 

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なつぞらにエール! By空倶楽部

2020-08-09 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

梅雨明けとは裏腹にぐずついた天気が続いた。

それで、お題の「青い空白い雲」のクリアも

あきらめてかけていたのだが...。

今朝のこと。

早朝こそ少し雨が降ったものの天候は急速に回復

10時過ぎには青空がのぞき始めた。

空を青く撮る最大の条件は何と言っても順光。正午までが勝負だ。

そこで「空撮り基地」のひとつ、加佐の岬へ急行したという次第だ。

 

石川県加賀市加佐の岬  2020.08.09 11:59  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/8,1/250sec,ISO100) 

 

すでに陽は高く上がっていたがなんとか間に合った。

海風を背中で受けながら加佐の岬を見上げると

そこには大きな夏空が広がっていた。

それで付けたタイトルが「なつぞらにエール!」

なんとなく朝の連ドラのタイトルを拝借したような...。

それもふたつも...。

 

それはさておき、ようやく北陸の海にも夏がやってきた。

 

 

 

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「暑気払い」の情景

2020-08-07 | 抒情的金沢

7月半ばのこと。

古い友人たちとの「暑気払い」が年中行事となっている。

集まることに多少のためらいもあったが

その時は石川県内の感染者がひと月以上出ていなかったこともあり

「萎縮ばかりしていても」との思いから、例年通り旧交を温めることにした。

 

場所はいつも東山界隈。

「ひがし」や「主計町」の茶屋街など、

金沢でも歴史的な景観が色濃く残る一画だ。

 

持て余すほど時間に余裕を持って家を出る。

しかもひとつ手前のバス停で降り

さらに遠回りをする。

 

見慣れた街をゆっくりと歩く。

そして、時々足をとめて何でもない光景にカメラを向ける。

のんびりと食事までの時間を楽しむのだ。

 

 

作られたものではなく

生活と共に残された昔ながらの光景がある。

それが目にも心にもやさしく映るのかもしれない。

 

 

そして、今年の暑気払いは「櫂」で

町屋を改装しているが、「どこを改装したの?」と思うほど歴史を感じる。

金沢市は近年解体が進む町屋を残すことに力を入れていて

飲食や物販などへのリノベーションについても

内外装の景観をできるかぎり残すことを条件に助成金を出している。

この店にしてもそう。内装材の素材や色についても「注文」がつくそうだ。

女将から聞いた話だが...。

運転を誤った車が外壁に穴を開けたことがあったそうだが

修繕方法について当局の許可がなかなか下りずに閉口したそうだ。

「補修だからと助成金もださないくせに!」と

笑いながらこぼしていた。

 

その「櫂」でのひと時。

前菜 蕎麦豆腐とうもろこしソースがけ

八寸 蕎麦寿司他

椀物 蕎麦がき焼き鰊添え

そして、〆の店主手打ちの蕎麦 辛味大根を薬味で

 

昨今の状況に、この話題を記事として取り上げることにちゅうちょした。

全国で発生する感染者が軒並み過去最高となり治まる気配がないからだ。

ここ石川でも昨日の感染者は6名と非常事態宣言解除後の最高を記録している。

けれども、「GOTOキャンペーン」を巡る混乱が物議を醸す前のことであり

あくまでも金沢の夏の情景のひとコマとして紹介させてもらうことにした。

 

※ご訪問ありがとうございます。

 本日コメント欄閉じております。

 

 

 

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