折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

銀河のロマンス 2

2021-10-17 | 星空の誘惑

八千穂高原での星空が続く。

 

 かささぎの渡せる橋におく霜の白きを見れば夜ぞ更けにける  大伴家持


この夜の天の川を眺めながら、七夕伝説に思いを馳せたこの一首を思い出していた。

      八千穂高原(長野県佐久穂町)2021.10.02 22:39       Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (33㎜ ,f/2.8,13sec,ISO6400)  

 

天の川にかかる夏を代表する三つの星座。

それぞれの星座の一等星を結ぶと「夏の大三角」が現れ、

そのうち、天の川を挟んで輝く星がヴェガ(織姫)とアルタイル(彦星)だ。

そのふたつの星の間、天の川に渡す橋のように「はくちょう」が大きく羽を広げている。

「かささぎ」というカラス科の鳥は実在するが、

家持がこの歌を詠んだ頃にはまだ日本に生息しておらず

空想の中の鳥とされる。

また、天の川を霜に例えているが

それは英語で呼ぶ Milky Way にも繋がるとおり。

いずれにしても、ロマンチックな光景と、この空に見入ったのである。

 

 

 

 

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銀河のロマンス

2021-10-12 | 星空の誘惑

八千穂レイクからの星空が続く。

 

澄んだ夜空でもっとも眺めたかったのが天の川銀河のこの場所だった。

    八千穂高原(長野県佐久穂町)  2021.10.2  21:05   Sony α7R3  Distagon  24㎜/F2 ZA SSM  (f/2,13sec,ISO2500)    

 

銀河の中には白鳥座、こと座、わし座といった夏を代表する星座が横たわる。

さらには、それぞれの星座のアルファ星(星座の中で最も明るい星)、

デネブ、ヴェガ、アルタイルが銀河を飾る。

とりわけ、銀河を挟んで輝くヴェガとアルタイルは我々に馴染みが深い。

そう。七夕伝説の織姫と彦星だ。

梅雨時期の七夕ではめったに見ることができないロマンスを目撃しているのだ(笑)

 


銀河のロマンスというタイトル。

実はこの曲から拝借した。

 
 ザ・タイガース  銀河のロマンス

この曲を作曲した、すぎやまこういちさんが9月30日に亡くなった。

この曲に限らず、「君だけに愛を」「僕のマリー」「花の首飾り」など

タイガースといえば、すぎやまこういちさんだった。

ご冥福をお祈りしたい。

 

 

 

 

 

 

 

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星空の誘惑   八千穂レイクから

2021-10-10 | 星空の誘惑

空倶楽部メンバーのかず某さん、chacha〇さん、笑子さん、

そして、いつも丁寧なご指導をいただいているD師匠の5人での撮影会。

今回は、星空を撮ろうと、長野県の八千穂レイクに集合。

いちばん遅い私が到着したのが午後7時前。それから翌朝3時まで。

文字通り満天の星空に感激し、合間には情報交換と撮影談議。

突然、人なつっこいタヌキが現れるなどハプニングもあって

「あっ!」という間の楽しい8時間だった。

 


 八千穂高原(長野県佐久穂町)2021.10.2 19:51   SONY α7S2  FE2.8 16-35 GM (f/2.8,15sec,ISO4000) 

 

これほどの星空を眺めることができたのは人生で初めてのこと。

誘ってくださった皆さんに心から感謝申し上げたい。



  Don McLean - Vincent ( Starry, Starry Night) 

 

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冬の星座を描いてみた

2021-09-22 | 星空の誘惑

雨晴の夜空の続き。

まだ9月というのに、深夜ともなると

夜空を飾るのは冬の星座。

その空に星座を描いてみた。

         雨晴海岸(富山県高岡市) 2021.09.12  0:56  Sony α7S2   FE2.8 16-35 GM (20㎜ ,f/2.8,20sec,ISO3200)

 


折にふれての曲は、フィフス・ディメンジョンの「輝く星座~レット・ザ・サンシャイン」


 Aquarius - Let The Sunshine The Fifth Dimension  

50年以上も前。

洋楽を聞きだしたころだったと思う。

不思議な雰囲気の美しい曲だと聞いていたことを覚えている。

 

 

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雨晴に星が降る  By空倶楽部

2021-09-19 | 星空の誘惑

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで



その夜の雨晴。


    雨晴海岸(富山県高岡市)2021.09.12  1:34   Sony α7R3  Distagon  24㎜  F2  ZA SSM(f/2,20sec,ISO800)    

 

雨晴海岸といえば、写真愛好家なら一度は訪れてみたいと思う場所。

その目的は、冬から春先にかけての早朝、

海から上がる気嵐が見せる、幻想的とも勇壮ともいえる光景だ。

けれども、それはそれとして

ここは一年を通して星空撮影に向いているのでは、とも思う。

市街地からさほど離れていないにもかかわらず、

空が大きく開け、街の灯りの影響も少ないからだ。

 

夜半過ぎ。空はすでに冬の様相。

満天の星が出迎えてくれて

女岩の上には大きくオリオン座かかかっていた。

 



台風が通り過ぎたから...というわけでもないが。  

  Like a hurricane      Bryan Ferry   Nuits de Fourviere Live in Lyon
 

 

女性たちのパフォーマンスが光るステージ。

ギター、コーラス、そして圧巻はキーボードとサックスを担当する女性。

終始、淡々とした表情で重要なパートを演奏する。

わずかに表情をくずしたといえば、サビのサックスを吹き終えた後に見せた「はにかみ」笑いくらい。

そんな彼女ながら、演奏においてはぞくぞくするほどの凄みを感じさせる。

「淡々と」と書いたが、それは彼女だけではない。

メンバー全員が感情をほとんど表に出していないように思えた。

「あえて」の演出なのかどうかはわからないが、

それでも、演奏の熱気と彼らの内なる情熱はじゅうぶんに伝わってくる。

ブライアン・フェリーが作りだしたクールな世界。

もうひとつのロキシー・ミュージックがその中にある、と映像に見入った次第だ。

 

 

 

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Space Oddity

2021-08-17 | 星空の誘惑

昨年10月、越前岬での星空撮影から蔵出し。

その夜は満天の星空、そして銀河が覆いかぶさるように頭上を覆っていた。

 

    
         越前岬(福井県越前町)2020.10.17 21:19  Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM(16㎜ ,f/2.8,15sec,ISO3200) 

 

 

さて、星空や宇宙から思いつく曲が...

      
     Space Oddity    David Bowie                                                            

宇宙船に乗り込んだトム少佐と地上管制室との会話がそのまま歌詞となっているが、

この曲が発表された1969年といえば、初の月面着陸を果たしたアポロ11号など有人宇宙ロケットが次々と打ち上げられた年。

さらにまた、前年にはスタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅 (2001 A Space Odyssey)」が公開されるなど

宇宙開発への憧れが現実のものとなり始めた時代を背景にした曲だった。

その一方で、デビッド・ボウイは宇宙船を「ブリキ缶」と揶揄し、トム少佐にこう語らせている。

「私は今、ブリキ缶に座って、世界の遥か彼方から青い地球を眺めている。私には眺めることしかできないのに。」

そして、洋々と宇宙に飛び出した宇宙船は制御を失い、トムと管制室の通信は途絶えてしまう。

言ってみればカウンターカルチャー。

同じ時期のアメリカン・ニュー・シネマもそうだったように、

多くの若者たちが感じ始めていた「絶望感」を

デビッド・ボウイは代弁したかったのではないか、と思ったりもした。

そんなことをつらつらと考えながら、

あの時は受け入れることができなかったデビッド・ボウイの奇抜さが

今はとても懐かしく、何度もこのビデオを見返したのである。

 

もうひとつ、記しておきたいことがある。

昨年10月のブログ( 天の川 2020.10.21)に掲載したこの写真のことだ。


    越前岬(福井県越前町)2020.10.17 21:22  Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM(16㎜ ,f/2.8,13sec,ISO3200) 

 

今回、あの夜の写真を振り返っていて「あるもの」に気づいた。

先の縦構図を横構図にしただけか、と思われるかもしれないが

銀河を捉えたアングルが違う。

後処理で少しコントラストを強めて、

さらに色を浮き上がらせると

「あるもの」つまり、その星たちがはっきりと見えてきたのだ。

写真中央部、ひときわ明るい星が「こと座」のヴェガ。

その左、天の川を挟んでヴェガと対峙するのが「わし座」のアルタイル。

さらに、ヴェガとアルタイルを結んだ線を底辺とした直角三角形の

頂点に位置するのが「はくちょう座」のデネブだ。

なんとなく夜空に向けたカメラが、偶然にも「夏の大三角」を捉えていたことがうれしく

今頃になって書き記したという次第だ。

ところで、横文字で星の名前をまくしたてられるとわかりにくいかもしれないが

その中の二つの星は、実は、誰もがよく知っている。

ヴェガは織姫、アルタイルは彦星と言い換えると

「なるほど!」と頷いていただけるはずだ。

 

 

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夜空を仰いで...みたものの

2021-06-01 | 星空の誘惑

夜空を仰いで 数える星も 

君のいない砂浜は寂しいぜ...。

と、口ずさんではみたものの、

そして、「君」が居ようと居まいと

その夜の星空は寂しかった。

 福井県三国港 2021.05.29  21:05  Sony α7R3  Distagon  24㎜/f2.0 (f/2.8,10sec,ISO200)    

 

最近、ちょくちょくと紹介しているエッセル突堤。

大きく開けた海と空の風景の中に

大きくアーチを描いて伸びる防波堤。

その構造美を入れて星景写真を...と目論んだのだが、

結局、思うようにはならなかった。

その顛末記、というか反省。

・快晴の予報に裏切られた(...これはしようがない)

・背後の温浴施設の照明が明るすぎた(営業終了の23時まで待つしかない。この日は雲が張り出したため待機断念)

・沖合で操業する漁船の灯りが意外と影響する(ハーフNDフィルターを使うしかないか)

・この時期の西の空は寂しい。天の川銀河や夏の大三角を狙うなら8月以降。

・街が近く、釣り客も多いので熊の心配はなし

・あとは運と根性

    以上、備忘録として

 

 
    加山雄三 - 夜空を仰いで

 

 

 

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「普通」のオリオン座  By空倶楽部

2020-10-29 | 星空の誘惑

オリオン座は意外と大きかった...という話。

 

 石川県加賀市柴山潟 2020.10.17  23:24  Sony α7S2  Planar 50㎜ (f/1.8 , 0.5sec , ISO8000)  

 

白山が初冠雪した日のこと。

白山が東の方角となる加賀市柴山潟で星空を撮ろうと思った。

というのも、白山の雪肌とオリオン座をひとつの画角の中に

納めてみたいと思ったからだ。

雪をかぶった白山の頂上付近から

恥ずかしそうにオリオン座が顔を出すはずだった。

ところが...だ。

柴山潟の灯りの上に薄暗く白山の稜線が見えていて

ちょうど右端が切れるあたりが頂上。

その白山の大きさに比べて、オリオン座が異様に大きいのだ。

高感度のα7Sとはいえ、白山の雪肌を捉えるには望遠レンズが必要。

ところが望遠レンズではオリオン座の全容が納まらない。

当初の目論見は無残にも崩壊。

ということで、「普通」のオリオン座写真となった次第。チャンチャン。


「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで

 

 

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天の川

2020-10-21 | 星空の誘惑

夜空の闇の中に横たわる天の川。

一見、たなびく白雲のようにも見えるのだが

その中には様々な色が隠れていることを知った。

彩度を上げ長時間露光で天の川を撮影したところ

闇を照らす光、とりわけ赤い光が浮き上がってきたのだ。

   越前岬(福井県)2020.10.17 21:21  Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/2.8,13sec,ISO3200) 

 

ところで...。

その天の川とはいったいなんだろう?

実は我々が暮らす地球、そして太陽系を含む銀河の一部なのである。

アンドロメダ銀河に代表される渦巻き型の銀河、

我々の銀河もこのような形と想像されている。

渦巻き状に広がる幾筋もの星の集まり。

太陽系はその中の一筋の枝先にある。

つまり我々は銀河の中でも辺境の地にいて

そこから星が密集する中心部を眺めている。

それが天の川の正体なのだ。

宇宙には無数のガスが漂っている。

銀河のようにガスが濃いところでは

気の遠くなるような年月をかけてガスが固まり

やがて星となる。

つまり、我々にとっては母なる銀河。

その中心部が天の川なのだ。

さて、天の川までは距離にして2万6千光年。

我々が人類唯一の種として選ばれ、よちよち歩きを始めたころの

天の川を今眺めていることになる。

壮大、悠久、無限...言葉にならない絶景。

それが天の川だと思った。

 

 

 

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「銀河」の誘い    By空倶楽部

2020-10-19 | 星空の誘惑

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


その夜の越前岬。

満天の星、そして銀河が出迎えてくれた。

 越前岬(福井県) 2020.10.17  21:23 Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/2.8,8sec,ISO3200) 

 

その日は朝から冷たい雨が降るあいにくの天気。

天候は徐々に回復するとの予報だったが

午後になっても依然として厚い雲が空一面を覆っていた。

それでも、夜半あたりからは快晴の空が広がるとのことで

近場の海や潟のほとり、開けた場所で星空撮影の練習をするつもりでいた。

ところが前日のこと。

ついに熊が都市部の住宅街にも出没した、と大々的に報道された。

今年は餌となるドングリが凶作で

加賀地方の山沿い集落で熊の目撃情報が相次いでいたのだが

何頭もの熊が都市部の道路や民家の軒先にも現れたというのだ。

しかも、私がよく写真を撮りに出かける海岸沿いでも目撃情報が相次いだとのこと。

当局も夜間の外出を控えるよう呼びかけていることもあって

星空の撮影をあきらめかけたのだが...。

空倶楽部主宰のchacha〇さんがすでに越前岬で待機していることを知り、

連絡をとってみると「夜半ごろまでは頑張る」とのこと。

福井県でも熊は出没しているが海岸沿いは安全だとのことで(今のところだが...)

午後五時、急きょ越前岬へと向かうことにした。

 

遮るものがない満天の星空が広がる。

しかも西の空、海からは天の川が立ち上がる絶好のコンディション。

chacha〇さんとの星空談議に花を咲かせつつ、

楽しい時間を過ごすことができたことに只々感謝申し上げる次第だ。



  chacha〇さんのブログはこちらまで 『chacha〇の楽しんで...写真撮影

 

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