折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

2023年 今年もありがとうございました。

2023-12-31 | 日常の中に


 サンセットビーチ(福井県坂井市) 2023.08.13   18:37  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM 

 

いつもより更新の少なかった2023年。

心残りもいろいろとあったけど、それはさておき

せめて最後くらいは印象に残った夕焼け空で締めくくり。

来年もよろしくお願いいたします。

 

そして。

 
Beth & Joe - I'd Rather Go Blind - Live in Amsterdam

夕焼けを眺めていると思い出す曲のひとつ。

ベス・ハートとジョー・ボナマッサの名演で

折にふれての音楽も締めくくり。

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美術館という風景2 By空倶楽部

2023-09-29 | 日常の中に

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで



    Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM

 

空倶楽部用にと湾曲するガラスの壁に映る空を撮るつもりだったが

その瞬間射し込んだ光が壁に沿ってリズミカルに反射した。

その光景に目を奪われて、肝心の空がおざなりになってしまった。

「それでも空は空」と気遅れ気味に掲載。

 

そして、ついでながら。

このままでは「お蔵入り」となりそうな写真をどさくさ紛れに。


   Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM

 


  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM

 

新国立美術館ではエスカレータも調度も、そして人でさえも

すべてが絵になる。

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美術館という風景

2023-09-14 | 日常の中に

      国立新美術館 2023.09.10 11:49  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/5.6,1/30sec,ISO160) 

三層にわたって吹き抜ける巨大な空間が

波打つように湾曲したガラスの壁で覆われている。

さらにその空間にはコンクリートでできた

高さの異なる2本の円錐形の柱が

地面に刺さるようにそびえ立ちフロアの一部を構成している。

この建物の内部を言葉で表現するとこうなるが

そんな言葉では言い表せないスケールと魅力を持つのがここ国立新美術館だ。

 

 

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花の名前は知らないが

2023-07-12 | 日常の中に

三国港の夕刻。

何気なく眺めた先に自生する花が気になった。

ふだんなら誰も気にとめないような花だが

暮れてゆく大きな景色を従えるような存在をその花に感じたからだ。


 三国港(福井県坂井市)   2023.06.24  18:58  Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (49㎜  f/.8,1/200sec,ISO100)    

 

「なんという花だろう」と思いつつ、

ふと、花の仕事をしている長男から聞いた話を思い出してもいた。

やたらと花の名前を知りたがる日本人観光客の話だ。

 

パリのとある花屋の店先。

色とりどりの花が歩道にまでこぼれ

街の一角を美しく飾っていた。

たまたま通りかかった日本人の男がその光景に目を奪われ

「この花は何という名前だ。あの花は?」

と矢継ぎ早に店の主人に尋ね始めた。

その刹那、店の主人が男に浴びせた言葉が

「美しいと思ったなら、花の名前などなんだっていいだろう」だった。

 

長男が言うには、花の名前を知りたがる人ほど花の名前を覚えないそうだ。

「そう。花の名前などどうでもいい。」と頬を緩ませながら

日暮れまでのわずかな時間、目の前の光景を楽しむことにしたのである。

 

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湖畔、ある風景

2023-05-07 | 日常の中に

連休前半に訪れた琵琶湖。

何か特別に撮りたい風景があったわけではない。

多忙な日が続き、少し余裕をなくした気持ちを修復できれば、と思ったのだ。

まずは湖岸にいくつか決めている撮影ポイントのひとつを訪れたのだが、

いつも三脚を据える場所には先客の釣り人がいてテントまで張っている。

そこは湖畔の雑木が広く開けた場所で、竹生島、さらには対岸の比良山系まで見渡せて

湖面に点在するアカメヤナギの高木もアクセントとなるお気に入りの場所だった。

しかし、先客がいたのではしようがない、と他のスポットへ移動しようとしたのだが。

いつもは見向きもしない傍らの茂みがふと気になり

そこへ入って、草木の間からの琵琶湖を狙ってみることにした。

        
         2023.04.29  9:30am  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/14,1/40sec,ISO100) 

 

結果的には琵琶湖そのものの風景ではなく、湖畔に茂る名もない植物が主題となったのだが

これはこれとしてひとつの風景になるのでは、という気づきに繋がった。

そして、今度は琵琶湖が赤く染まる夕刻に訪れてみよう、と

新しい発見をうれしく思ってもいた。

つまるところ、前日までの塞いだ気持ちもめでたく修復できたという次第である。

我ながらかなり単純だが...。

ところで、である。

名もない植物などと迂闊に発言すると、

朝ドラの主人公槙野万太郎君に、いやモデルとなった牧野富太郎博士に叱られるかもしれない。

「名もない植物とは何事だ。名も知らぬ植物と言え」と。

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不忍 春を待つ風景

2023-03-26 | 日常の中に

「今さら」という感もあるが、二月に訪れた上野不忍池。

     不忍池(東京都台東区) 2023.02.12 16:00   Sony α7R2  Planar 50㎜ (f/5.6 , 1/80sec , ISO100) 

 

一面冬枯れの蓮、また陽がかなり傾いた頃で

あたりは寒々とした雰囲気が漂っていた。

だが、その中で。

辯天堂と参道に並ぶ露店が醸す風景だけが少し違って見えた。

その日はあちこちで春を探してきたが、

ここ不忍池にも、こそっと春がやってきているように感じたのだ。

 

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紅葉のコンチェルト

2022-11-27 | 日常の中に

毎年この時期になると歩く道がある。

それは山中温泉の街はずれにあって

車の行き違いさえ難しい小さな道なのだが

そこに紅葉した木々がかぶさり

見上げるとまるで色とりどりの葉が降ってくるように美しい。

     

山中温泉には鶴仙渓というれっきとした紅葉名所があって

特に、この道の近くの『こおろぎ橋』には観光客が殺到する。

群衆の合間を潜り抜けるように名所の紅葉を楽しみもするのだが

みんなが同じものを見て、同じ感動を味わっているわけだから

味気なく感じたりもする。

それで結局は名もない道の紅葉、自分しか知らない場所に足が向くのだ。

 

      

その道を観光客が歩いたりもするのだが

立ち止まって紅葉を眺める人はほとんどいない。

つまり自分だけの紅葉、季節を独り占めしたような気持ちになるのだ。

     

この場所が気になる人のためにヒントを。

こおろぎ橋を過ぎると少し急な坂がある。

坂を登ることに気が急いてしまうかもしれないが

ぜひ、坂の途中で足を止め、振り返って

そして、周囲の木々を見上げてみて欲しい。

紅葉が降る景色に目が釘付けになること請け合いだ。

 

ついでながら...

こおろぎ橋付近と鶴仙渓の紅葉も参考までに。

     

     

 


この季節、確か以前にも紹介したが。

 
落葉のコンチェルト (Japanese Ver.) 弘田三枝子

アルバート・ハモンドのオリジナル『For the peace of all mankind』に

『落葉のコンチェルト』という邦題は無理がある。

晩秋という季節感を歌っているわけではないからだ。

一方でこの日本語バージョン。

オリジナルとはなんの関連もない歌詞を

弘田三枝子が情感込めて歌い上げることで

まぎれなく邦題通りの曲に仕上げていると思うのだが、いかが...。

 

 

 

 

 

 

 

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美人林から

2022-05-12 | 日常の中に

「SONYならいい色出ると思いますよ。」

林に入ったのは夜明け前。あたりはまだ薄暗い。

その時、案内してくださったDさんから声をかけられて

半信半疑でシャッターを押してみたのだが...

              美人林(新潟県十日町市) 2022.04.24  04:39AM    Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/5.6,1.3sec,ISO6400) 

 

ファインダーから目を離した瞬間驚いた。

バックモニターに鮮やかな緑が浮き上がっていたからだ。

露出を補正しながら、さらにシャッターを切り続けたのだが、

明るく撮ったこの写真がいちばんしっくりときた。

そして、それまで「奇をてらった地名だな」と思っていた美人林が、

なぜ、そう呼ばれだしたか、その理由がわかったような気がした。


折にふれての選曲。

 
   John Denver - Annie's Song (from The Wildlife Concert)

邦題が「緑の風のアニー」だったから _(. .)_

 

 

 

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John Barleycorn Must Die

2022-05-07 | 日常の中に

5月5日早朝。

加賀平野で見かけた光景に目が釘付けになった。

    加賀平野(石川県川北町) 2022.05.05  05:31AM   Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (35㎜ ,f/2.8,1/60sec,ISO100) 

 

畑の脇道に急ぎ車を停め、カメラを持ち出したのだが

その時、この曲が頭をよぎっていた。


  Steve Winwood   John Barleycorn Must Die 

スティーブ・ウィンウッドがトラフィック時代にリリースした

アルバムのタイトル曲でその美しい旋律がこの光景にかぶさったのだ。

 

西から運を試すために三人の男たちがやって来た。

かれらは不退転の誓いを立てていた。

それは、ジョン・バレイコーンの死。

男たちは畑を耕し、種を撒き、ジョンの頭に土をかぶせた。

彼らの誓い通りジョン・バレイコーンは死んだのだ。

ジョンは長い間放っておかれ、やがて天は雨を降らせた。

すると、小さなジョンが頭を出した。

男たちは驚き、喜んだが、

夏至になって、ジョンが青ざめるまで立たせたままにしたのだった。

やがて、ジョンに長いひげが生え、ジョンは一人前の大人になった。

今度は鋭い鎌を持った男たちがジョンを膝から切りとってしまう。

その後、ジョンは丸められ、畑を引きずり回され、

遂には碾き臼にかけられ粉々にされてしまう...

 

さて、残酷な目にあわされたジョン・バレイコーンの運命やいかに?!

ご安心を!

ジョン・バレイコーンとは麦のこと。

この歌の最後には、ジョン・バレイコーンは強い男の証明で

ジョンがいなければ人々は狩りさえすることができない、と締めくくっている。

この曲は音楽ジャンルでいうところのトラディショナルで、

それを、スティーブ・ウィンウッドがアレンジしたものだ。

トラディショナルとはイギリス土着の音楽で、いわば民謡のようなものと理解している。

麦の収穫の時に歌い継がれたものだったのかもしれない。

 

それにしても、だ。

曲の冒頭、枯れた麦の穂が映し出される。

思わず、世界の穀倉地帯ウクライナの惨状を連想したのだが、

事態は深刻化するばかり。一刻も早い解決を望む。

 

 

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秋空 vs 夏秋  

2021-08-25 | 日常の中に

 

 
   越前岬(福井県越前町) 2021.08.21  7:42      Sony α7R3  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8  ZA SSM (24㎜  f/8.0,1/200sec,ISO125)                 

 

毎年、この時期になると、「ア、秋」をテーマに写真を撮っている。

「ア、秋」とは太宰治が創作ノートに記した文章のこと。

「夏の中に秋がこっそり隠れてもはや来ているのであるが、人は炎熱にだまされてそれを見破ることが出来ぬ。」

と書いてあるとおり、夏に潜む秋の気配を撮ろうと目論むのだ。

 

夏から秋へと移り変わる季節はあいまいだ。

「春一番」が吹いたなら春の予兆。

梅雨が終われば、猛暑の夏を覚悟し、

「木枯らし一号」がやってきたら、冬物を引っ張り出す。

ところが夏から秋への移り変わりだけははっきりしない。

太宰治はそれをユーモアを込めて記しているのだが

それなら、「夏に隠れてやってくる」という「秋」を見破ってやろうと

その気配をあちこち探しまわるのだ。

 

そして、今年の「ア、秋」は。

灯台の上に張り出した夏の雲を

涼しげな筋雲が追いやろうとしている。

ついに、秋が正体を現したな、と思ったのだが...

果たして、秋の気配を感じていただけただろうか。

 


気が早いが...

秋風の中で聞きたいドン・ヘンリーのソロ・アルバム「CUS  COUNTY」からの選曲。


  Take A Picture Of This    Don Henley  

イーグルス、そしてドン・ヘンリー自身のルーツともいえるカントリー色あふれる曲。

CDでは終始リラックス・ムードと感じていたが、

このPVを何度か見ているうちに、ふと気づいたことがある。

和やかな中にあって、ひとつひとつの音がとても大切にされているのだ。

そして、その音を確かめるように

さらに何度もこの映像に見入っていた。

 

 

 

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