折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

夕映え基地から By空俱楽部

2024-08-19 | 風の風景 光の風景

夕暮れの塩屋港。

ここは「あること」に気づいて以来「空撮り基地」のひとつとなっている。

塩屋港は一級河川の大聖寺川の河口にある。

一級河川と言っても河口の川幅は100mといったところだから大河ではない。

その河口の両側の一方は塩屋の街並みが、

そしてもう一方には森が迫っている。

その地形が影響しているのかもしれないが

この時期に河口に沿って陽が沈み、

夕焼け空に照らされると川面が真っ赤に染まる。

 

つまり「あること」とはこの真っ赤に染まる景色。

ここは「空撮り基地」のひとつであり、また「夕映え基地」でもあるのだ。

 

 

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで

 

 

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川面の中の空 塩屋港

2024-08-14 | 風の風景 光の風景

これという撮影意図があったわけではないが

日没時間に向けて塩屋港へ向かった。

あえて言うなら....、

ずっとカメラのセンサーに付着したゴミが気になっていたのだが、

それをクリーニングしてもらったので、ついうれしくなってカメラを持ち出したというところだろうか。

カメラのことになると子供のようになる自分がすこし気恥ずかしくもある。

 

ともあれ塩屋港。

     

漁港ではあるが海に直接開けているわけではなく

大聖寺川という一級河川の河口に船溜まりがある。

かつてこの辺りは北前船の船主を多く輩出し、

北前船の停泊地としても大いに賑わったと聞くが

今は外から訪れる人も少ない静かな漁村だ。

 

ここへは年に何度か、とりわけ夏から秋にかけて撮影に訪れる。

冒頭に撮影意図があったわけではないとは書いたが

この時期になると、傾いた陽が港を背後から照らし

空と静かな川面がひとつになった風景を見せてくれる。

どんな表情を見せてくれるか。それはその場に立たないとわからないし、

当てが外れることも度々あった。

だからこの日もあまり結果を求めず、

「クリーニングしたカメラをただ持ち出したかった」程度の気持ちで向かったのだ。

 

さて。

その結果はまずまずといったところ。

     

雲の多い日で少し光が足らないかな、とも思ったが

水面に映る空はそれはそれでやさしい表情を見せてくれた。

そして、さらに日没が近づくと。

     

海から潮が上がって揺らぎ始めた川面に

傾いた陽が細かな陰翳を映してくれている。

思わぬご褒美。その光景に目を細めシャッターを切り続けていた。


折にふれての音楽。

自宅から塩屋港までは往復で約2時間。

その間のドライブでは十代の頃に親しんだ音楽を楽しんでいた。

その中から時節がらの一曲。

とはいっても、邦題と歌詞の中身はあまり関係はなさそうだから、

「時節柄」とも言えないかもしれない。

太陽は燃えている/エンゲルベルト・フンパーディンク
Love Me With All Of Your Heart /Engelbert Humperdinck 

 

 

 

 

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Hotter than July

2023-08-14 | 風の風景 光の風景

これほど家にこもる盆休暇も珍しい。

あまりの暑さに出かける気がしないのだ。

とは言え、6日もある休みが記憶に残らないというのも寂しいので

すこし暑さが和らいだ頃合いを見計らって、いつもの三国海岸に向かうことにした。

けれども、日没間近にして外気温は33℃。

「和らいだ」と思ったのは暑さに対する感覚がマヒしてしまった、ということだろうか。

              
        三国海岸(福井県坂井市)2023.08.13  18:33   Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (31㎜ ,f18,1/50sec,ISO100) 

7月は観測史上もっとも暑かったと聞いたが、

8月に入ってなお、連日「熱中症アラート」が発令されており

また、この後も近づく台風が持ってきた南の風による高温が続くというから

7月よりもさらに暑い8月になるのかもしれない。

 

さて、タイトルの『Hotter than July』のこと。

スティービー・ワンダー1980年発表のアルバムから拝借した。

ヒット曲『マスターブラスター』や『ハッピーバースデイ』、

後にエリック・クラプトンがカバーした『疑惑』など名曲ぞろいで彼の代表的なアルバムだ。

叩きつけるようなリズム、スリリングな曲構成、多用されるホーンセクションなど、

暑い夏にはもってこいの内容でこの時期よく聴いたものだが

中でも暑さで火照った体と心を冷ましてくれるようなこのバラードが印象に残っている。

Stevie Wonder - Lately

 

6号、7号と動きの遅い台風がもたらす大雨と暑さ。

やれやれ...の夏はまだ続く。

 

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風の風景 光の風景 By空倶楽部

2023-07-09 | 風の風景 光の風景

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


空倶楽部、今月のお題は「曇り空」。

それで、日没間近の水平線を厚く覆う雲を撮ろうと目論んだのだが...


  三国港(福井県坂井市)2023.06.24 18:56  Sony α7S3   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (45㎜  f/16,1/60sec,ISO250)    

 

一瞬、雲の切れ間から射す光が強烈で、「曇り空」どころではない。

慌てて2枚のハーフフィルターを仕込んだものの

それも役には立たず、空は白トビ。

この写真、お蔵入りの運命だったはずだが、

しげしげと眺めて見ると光に照らされた草がそよいでいる。

目を細めるほどの光の中に風を感じ、

このまましまい込むのも忍びないと思ったのだ。

 

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風そよぐ夕ぐれは By空倶楽部

2023-06-29 | 風の風景 光の風景

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


塩屋港の夕映えが続く。


            塩屋港(石川県加賀市)2023.06.18 19:06   Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (47㎜  f/5.6,1/250sec,ISO100)    

 

この場に立った時、一瞬、秋の気配を感じた。

まだ梅雨に入ったばかり。本格的な夏を迎えていないにも関わらずだ。

夕映えの川面を渡ってくる涼しい風が季節感を狂わせたのだろう、と思いつつ

ふと、頭をよぎったのがこの和歌。

  風そよぐならの小川の夕ぐれはみそぎぞ夏のしるしなりける  従二位家隆

舞台は上賀茂神社。御手洗川を渡る風がならの木の葉を揺らし、あたりはすっかりと秋の気配に包まれている。

けれども、みそぎの行事(夏越の祓:なごしのはらえ)が行われていることで

「そうか、今はまだ夏なんだなあ...」と、我に返る。

 

この歌が持つ情感を夕映えの景色に重ねて味わってみたのだ。

 

 

 

 

 

 

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夕映えはあんず色

2023-06-23 | 風の風景 光の風景

前回に続き塩屋港の夕映え。


   2023.06.18  塩屋港(石川県加賀市)19:02    Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (70㎜  f/2.8,1/1600sec,ISO100)    

 

その日の夕暮れの風景に向き合ったとき

まず目に入ったのが夕日に照らされたカラフルな網だった。

それは前回、ご紹介した通りで網の色どりを再現したいと思った。

その次に気になったのが今回の集魚灯。

夕映えをガラスに取り込めたら、と思ったのだが、果たして...

 

さて、タイトルのこと。

「ピン!」ときた方もいらっしゃったかもしれないが

この曲の一節を拝借した。

村下孝蔵「初恋」Music Video

 

村下孝蔵さん、存命なら今年70歳だそうだ。

今の彼ならこの青臭い歌詞をどんなふうに歌っただろうと

ありもしないことを考えながら映像に見入っていた。

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夕映え基地で  By空俱楽部

2023-06-19 | 風の風景 光の風景

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


塩屋港の夕暮れ時。


   2023.06.18  塩屋港(石川県加賀市)19:04    Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (67㎜  f/5.6,1/100sec,ISO100)    

 

漁港だが直接海に開けているわけではない。

一級河川、大聖寺川の河口。天然の船溜まりに塩屋港はあるのだ。

河口は外海の波の影響を受けにくいので、

鏡面のような水面は常に空の色を映している。

そして、陽が傾きだすと...

そう、とっておきの夕映え基地となって迎えてくれるのである。

 

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光の道

2022-12-06 | 風の風景 光の風景

この時期の北陸としては貴重な快晴の一日だった。

その陽気に誘われて三国海岸へと向かったのだが

何かはっきりとした撮影意図があったわけではない。

夕刻の空が気にならなくもなかったが

天気が良すぎるとかえって空が焼けないことを経験上知っている。

だから、特別な光景を期待したわけではなく「陽気に誘われた」だけ。

ただの物見遊山だったとも言える。

 

さて、渚に着いてみると

快晴の空とは裏腹に海がずいぶんと荒れていた。

その海を眺めていたのだが、しばらくして

押し寄せる波を逆光で撮ってみようと思い立ち

角度的にエッセル堤の背後に陽が落ちる場所へと移動し

そこで陽が傾くのを待つことにした。

果たして...。

陽が低くなるに連れて、高波の合間を縫うように光跡が現れた。

さらに光跡は波の動きに任せて右へ左へとせわしなく揺らぎ始めてもいて、

それは、まるで海に表れた道のように見えたりもした。

 

 

     
                   三国サンセットビーチ(福井県坂井市) 2022.11.27  15:37   SONYα7R3  E150-500mm(150mm f18  1/400sec ISO100)

 

これからの時期、北陸では毎日のように雨か雪が降る。

さらに海には強い北西の風に煽られた高波が押し寄せる。

つまりは、この日の海が今年の撮り納めだったかもしれないのだ。

そんな寂しげな感情をこの景色に映しながら

刻々と輝きを失っていく光の道にシャッターを切り続けていた。

 

 

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秋風の風景 By空俱楽部

2022-08-29 | 風の風景 光の風景

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

この時期になると、乾いた北の大気と湿気を含む南の大気がせめぎ合う。


       三国海岸(福井県坂井市)2022.08.28 06:17  P.M.  Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (70㎜  f/16,1/80sec,ISO250)    

 

秋雨前線が通り過ぎ、快晴の夕空が広がり始めた時、

その空の穏やかさとは裏腹に激しい波がエッセル堤に寄せていた。

一見、意外とも思える光景に吹く風は明らかに秋の風だった。

 

 

さて。秋風が吹き始めると無性に聴きたくなるのがこの人の歌声。
 Art Garfunkel - Miss You Nights   



                             

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木洩れ日の風景2 美人林

2022-07-06 | 風の風景 光の風景

引き続き美人林から。

幹の太さや高さがそろったブナが立ち並ぶことから

美人林と呼ばれるようになったとのことだが

その景観は100年ほど前のちょっとした奇跡から誕生したようだ。

 年間10万人が訪れる美人林はなぜ生まれたか 松之山温泉HPより 

 

 

 

ここを訪れたのは今年4月以来二度目となるが、

今回は林そのものの景観はもとより、

ブナの木々の間から射し込む光の造形もまた、美人林の魅力だと思った。

うっそうとした林の中、ブナの木々の間で息づく植物。

言ってみれば、わき役たちがまるでスポットライトを浴びた様に

生き生きとして目に映ったからだ。

雪解け間もない春、そして梅雨明けの夏と

季節の移ろいとともに訪れた美人林。

秋には木々、そして地を敷き詰める落葉あいまって

林全体が黄金色に輝くという。

その頃にはまた、美人林を訪れてみたいものだ。

 

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