折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

仏師ヶ野 初夏の風景

2023-06-11 | 加賀

白山市仏師ヶ野(ぶしがの)。


 仏師ケ野(石川県白山市)2023.05.27  06:27am Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 ( f/5.6,1/400sec,ISO100)    

石川県白山市から福井県勝山市にかけて白山麓の県境を走る国道157号線。

その道路から分岐して山間に向かう細い道の先、

古い鉄橋を渡ったところにこの集落がある。

10戸ばかりの家が点在するが、白山市の統計を調べてみると、

今は2戸6人が暮らしているだけらしい。

その住人のおひとりに伺うと、

人の数はともかく、時折り、カモシカや猿、イノシシたちが遊びに来てくれるので

「案外と賑やか」なのだそうだ。思わず頬がほころんだ。

その方はこの山村にある小さなお宿「ふらり」の女将で

金沢で料理修行をされたご主人と仏師ケ野に移り住み、宿を開いて15年になるそうだ。

「ふらり」にお世話になったのはこれで5度目。

15年という年月の中での5回だから、けっして上客ではないが、

それでも私たちのことはよく覚えていて

いつも気さくにもてなしてくださる。

「ふらり」のことは以前にも書いているので興味のある方はこちらを。

                       

さて、ホームページの宿名は「山里の香り漂う宿 ふらり」となっている。

時節柄、初夏の香りを楽しみながら仏師ケ野を散策したのだが

そう感じていただけただろうか。

 

 

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加賀一の宮 初詣の風景

2022-01-03 | 加賀

元旦、早朝の白山比咩(しらやまひめ)神社。

金沢中心部から山間に向かっておよそ20km。

白山市の奥まった鶴来町にある加賀一の宮だが、

それよりも特筆すべきは全国に3000社ある白山神社の本宮がこちら。

例年、元旦の早朝は

加賀一の宮、白山比咩神社の初詣を欠かさなかったが

昨年は大雪のため見合わせ。

二年ぶりの元旦早朝の参拝となった。

この時間帯が一番空いていると思っているが

それでも30分程度の渋滞は覚悟しなければならない。

それが今年は、雪道を警戒した人が多かったせいか

渋滞もなく、しかも、社にいちばん近い駐車場へ。

独りよがりだが、いい年を予感させる参拝だったとほくそ笑んだ次第。

 

 

 

※コメント欄閉じております。

 

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紅葉、そして「あやとり」の空  By空倶楽部

2020-11-19 | 加賀

加賀市山中温泉の紅葉。

加賀温泉郷でも山あいにあるせいか

山代温泉や片山津温泉に比べて色づきが早い。

また、その日は気候にも恵まれ

ふだんなら見過ごしてしまうような街角が

色鮮やかな光景として印象に残った。

 

山中温泉は山あいの地と紹介したが

それは一方で不利な立地とも言える。

開湯1300年、松尾芭蕉も愛した名湯だが

その地理的条件が影響したのか、

近年、山代や片山津に比べ、客足が減った時期もあった。

けれども、街並みの整備や観光資源の再発信など

街を上げて取り組んだ結果、

温泉街では珍しく日中でも多くの観光客が、

それも若い女性客が街を散策する姿が見られるようになった。

そして、山中温泉でも観光名所として名高いのが鶴仙渓だ。

温泉街の崖下に流れる大聖寺川の渓流。

その流れに沿った散策路からは

約1キロに渡って四季折々の風景を楽しむことができる。

 

そして、もちろん、この時期の見どころと言えば

せせらぎを覆うように張り出す木々の紅葉である。

 

昨年のこの時期、なんとなく訪れた鶴仙渓。

その時、紅葉に見入ってからというもの

毎週のように写真を撮りに出かけた。

石川県には他にも紅葉の名所はあるのだが

今では、「自分にとっての紅葉は鶴仙渓がいちばん」との思いだ。

理屈っぽいが...そのワケを考えてみた。

その答えのひとつがこの光景ではないだろうか。

 

鶴仙渓は深い崖下にあり、うっそうと茂る木々が紅葉する。

その下で陽の当たらない岩場は暗がりとなり、

また川の流れは濃い群青色の背景となる。

つまりは岩場や川が自然のキャンバスとなり紅葉を引き立てているのだ。

 

さて、と。

取ってつけたようだが、今日は空倶楽部。

鶴仙渓にかかる「あやとりはし」から眺めた空を。

 

それにしても「あやとりはし」とはうまく名付けたもの。

ちなみにこの橋のデザインは

草月流家元で舞台芸術など

様々な分野で活躍した勅使河原宏氏だそうだ。

 

2020.11.15  加賀市山中温泉  Sony α7R3   F2.8G/70-200㎜

 

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで

 

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加賀橋立(はしだて)北前船の里 その3

2016-09-23 | 加賀

もう少し、北前船の話を...。

 

                                            北前船主の屋敷跡にて

                    
北前船は巨万の富をもたらしたが、一方で航海の危険もかなり高かった。

北前船の多くは弁才船(べざいせん)と呼ばれる水密甲板を持たない様式で、

嵐に弱く、その航海は常に海難事故と背中合わせ、現に多くの死者を出している。

江戸期の海商、高田屋嘉兵衛を描いた

司馬遼太郎の小説「菜の花の沖」に、

北前船など当時の操船の模様が描かれているが、

嵐や海の難所を乗り切る様はまさに命がけ、

水夫たちの緊張が精緻に伝わってきたことを覚えている。


離れて暮らす時間が長く、しかもその仕事は命がけ。

それだけに家族、とりわけ夫婦の結びつきは強く、

そのことは、このあたりに多い、夫婦(めおと)墓からも窺い知ることができる。

一般的な墓は、先祖代々を一基とし、墓碑銘を刻んでいくが、

夫婦墓は夫婦毎に墓所を確保し、夫と女房の2基の墓を並べる。

死後も水入らずという願いからだと思うが、橋立に限らず、海に生きる地域に夫婦墓は多いようだ。


北前船の乗組員、その家族の心情を想像してみた。

乗組員たちは、春彼岸頃、家族との別れを惜しみつつ大阪へ向かう。

大阪から出航し、瀬戸内海から日本海、そして北海道と回航し、大阪に戻るのは秋の彼岸頃。

一方で女房たちは日々航海の無事を祈りながら、

ひたすら夫の帰りを待ち続ける。

半年の航海を終えた乗組員たちは莫大な稼ぎを持ってなつかしいふるさとに帰り、

ようやく会えた女房とともに骨休めの湯治に出かけ、

仲睦まじいふたりの時間を過ごす。

不安と安らぎが交互に訪れる生活。

このような生活が繰り返されることで、「家単位」ではくくることのできない死生観が形成されたのではないかと思う。

北前船資料館で求めた冊子の中に、妻が航海中の夫に充てた手紙があった。



 


ひとふでしめし上げ候、

時節おいおいあたたかに相成り候

御君様、船の皆々ごぶじにて御ちゃく(御着)遊ばされ、

まんまん(万々)めでたく存じ参らせ候

ついてはご両親様はじめ、はつ子(ひとり娘)もわれらともさわりなく候あいだ、ご案じ下されまじく候

なお御君様、御身のかげんいかがにござ候やと、案じ居り候

なるだけ御身大切にお暮らしあそばされまいらせ候

まづは御見舞いかたがた一寸ひとふで書きしるしまいらせ候

あらあらめでたし                かしく
                  
                                 なつかしの美起より

※「北前船の遺産」 加賀市教育委員会編 作家 高田 宏氏の文章より引用

 

美起というのは女房の名前で、「なつかしの...」とはまるで恋人に宛てた手紙のよう。

今はこのふたりも「夫婦墓」で仲睦まじく眠っていることだろう。

 

さて。

何事もなかったように静かな今の橋立港。


なんとなく探し当てたなにげない一曲。

イエスタデイは傑作だけど、アナザーデイは駄作...そう叩かれていた記憶もあるが、

個人的には、ビートルズ以降では思い出深い曲。

何よりも、なんてことのない日常を楽曲にして、それで物議を醸すポールはやはり別格。

"Another Day"   Paul McCartney & Wings 

 

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加賀橋立(はしだて)北前船の里 その2

2016-09-21 | 加賀

9月17日の記事に続き、橋立のこと。

というか、北前船のこと。

 

重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に指定、北前船主の屋敷跡がのこる街並み。

かつて橋立には30人を超える船主がいて、

北前船がもたらす財により大いに栄え、

その豪奢な様子から、日本一の富豪村と呼ばれたという。

  

江戸時代後期から明治初年にかけて隆盛を誇った北前船交易。

橋立に住む船乗りたちは春を待って徒歩で大阪に向かい、

係留してあるそれぞれの持ち船に乗り込む。

大阪を出港した北前船は、瀬戸内海を航行、下関から日本海へ出て、

山陰から北陸、東北と北上して北海道へ。

そして、逆のルートをたどり晩秋には大阪に戻って来る。

その間、点在する寄港地で積荷を仕入れ、または売りさばき、各地の特産物を交流させていた。

彼らの積み荷はそれぞれの地域には無いもの、または珍しいものだったから高値で売れる。

一度の航海あたり、1艘の北前船が稼ぐ水揚げは現在価値で約1億円。

何艘もの北前船を持つ船主たちは莫大な財を築いていった。

しかし、明治の中ごろになり、鉄道網が整備されるとともに、陸上輸送が発達、

さらに電信網による商品情報の交換が頻繁になることで北前船の交易は次第に衰退していったのだという。

 

 

午後、漁の合間の静かな橋立港。



そんな北前船栄華の記憶も今となっては遠い昔のこと。

 


なんとなくの一曲はロッド・スチュアート、しみじみと...。 

Rod Stewart - When I Need You

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加賀橋立(はしだて) 北前船の里

2016-09-17 | 加賀

初秋、加賀橋立へ出かけた。


石川県南部の港町。

そう大きな漁港ではないが、ここで揚がった魚は鮮度にうるさい県内でもちょっとしたブランドとして重宝される。

したがって、地元の食事処で「橋立港直送」と書いてあれば、そこは食材にこだわったお店だと思って間違いない。

ところで、この小さな町がかつては北前船の一大本拠地で、

日本一の富豪村とも呼ばれていたことを知る人は少ない。 


北前船の里資料館。



かつての北前船主の家だが、今は資料館として保存されている。

敷地は1000坪あまり。

広さもさることながら展示されている調度の数々から、

北前船交易で財を成した船主の豪勢な暮らしぶりを覗うことができる。 


さらに橋立の街並みを点描。

加賀ルージュと呼ばれる赤瓦が続く家並み。

また、今は廃墟となった家も含め橋立にはたくさんの船主屋敷跡が残されていて、

国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)にも指定されている。 



北前船主の屋敷跡。

うっそうとした茂みの中、建物はすでに朽ち果ててはいるが、

その広大な敷地が当時の隆盛を伝えている。


ふたたび橋立港。

その隆盛からすでに100年。

まるで何事もなかったかのように、午後の陽ざしが閑散とした港を照らしていた。


 

猛暑の後は相次ぐ台風の襲来に長雨。

もう9月も中頃を過ぎたというのに、

今年の秋は残念な始まり。

せめて、曲だけでも秋らしくさわやかに。

Love Will Keep Us Alive    Eagles

1994年再結成に合わせてリリースされた Hell freezes over に収められていた

ティモシー・シュミットの曲。

 




 

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早春...うみぼうず (加賀市片野海岸にて)

2014-02-16 | 加賀

立春を過ぎたとはいえ、まだまだ寒い北陸

それでも、記憶にないくらい雪が少ない北陸から

これまた、記録的大雪の関東の様子を聞いていたら

思わずタイトルに「早春」ということばを使ってみたくなりました

ここ、加賀市片野海岸

毎年のごとく、冬の間に打ち上げられたゴミが散乱

半端ない量ですが、遠目に見えるカラフルな様子は

まるでモザイク模様...とご愛嬌にしておきましょう

 

さて、その片野海岸を間近にのぞむロケーション

カフェ、うみぼうずでまったりとした休日を過ごしてきました


冬の間、勢いよく回る風力計も今は小休止

ときおり、青空ものぞくおだやかな午後



 

 

さてと...。




海を見下ろす心地よい席で

うすめのコーヒーを

こんな曲を聴きながら・・・

  

          Sea of Love   The Honeydrippers

 

 


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尼御前岬  石川県加賀市 

2013-08-05 | 加賀

尼御前(あまごぜん)岬 

ここで夕陽を撮ろうと2週連続で通いましたが

あいにくの厚い雲

でも案外、この曇り空もありかな...と軟弱にも自分を許してしまいました

ところでこの尼御前岬の地名の由来

時代は遠く源平の頃に遡ります

兄頼朝の追っ手を逃れ、奥州へ落ちのびる源義経一行

歌舞伎「勧進帳」で有名な安宅の関はここから東へ10キロばかり行ったところですが、

頼朝方の関守、富樫左衛門が待ちかまえる安宅の関

供の女性、尼御前は自分がいては足手まといとなると

この岬から身を投げたとか

 

・・・そんな悲しい言い伝えがある岬で

ノー天気なjurakuは2週続けて夕陽を待ったとさ...おしまい

 

 


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加佐の岬  夏

2013-08-03 | 加賀

大気の不安定な状態...

近頃、天気予報の常套句になってしまいました

先週の北陸地方、特に石川県南部は

全国ニュースにもなるくらいの豪雨

梅雨もまだ明けず、うっとおしい日々が続いています

 

 

せめて、写真だけでは...と

 

先週、日曜日に訪れた加佐の岬の夏風景です

 

 

 


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昼下がり...うみぼうず その2

2013-04-02 | 加賀

 

 

おどけた雰囲気の入り口ですが...

少し照明の落ちた店内に入った瞬間...広がる海

そこには海があるって、わかっているのに

こころ掴まれてしまう

うまい「しかけ」ですね

 

 


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