「9」のつく日は空倶楽部の日。
※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで
5、6年ぶりに見るだろうか。
記憶に残るほど鮮やかな夕焼けが空を染めていた。
石川県加賀市加佐岬 2020.06.06 07.15PM Sony α7R3 FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/10,1/15sec,ISO200)
その日、厚い雲が途切れだしたのは午後3時を回った頃だった。
夕方に向け天候が回復すると表情豊かな空に出会う確率が高いことを
経験的に学習している。
それで急遽、空撮り基地のひとつ
加佐岬へ向かった次第だが結果は大当たり!
いや、予想以上だった。
日没とともに感動的な夕焼けが空一面を染め上げる瞬間に出会うことができたからだ。
ところで...。
夕方に向けて天候が回復するとなぜ焼けるのだろうか。
何か学術的な根拠があるのでは、と調べてみた。
太陽光の中には様々な色の光が含まれていて
その色は光の波長によって決まる。
また、波長は長いほど直進性が高く、
逆に短いほど障害物で拡散する性質がある。
夕方など角度の低い位置に太陽があるとき
光はより長く大気層を通過することになるので
波長の短い光は酸素や窒素の粒にぶつかり拡散してしまう。
つまり波長の長い光ほど我々の目に届きやすい。
波長の長い光、それが赤い光で我々の目には夕焼けとして映る。
ところが、せっかく赤い光が届いていても
その光が何かにぶつかって拡散しないと鮮やかな夕焼けとはならない。
その何かとは適度な雲であり、大気中に含まれる水蒸気だったりもする。
適度な雲とは雲量にして50%から70%。
さらにその雲が観察者から見て近くにあること。
つまり太陽光を遮断してしまわないことが条件となる。
そして、大気中に含まれる水蒸気は多いほど
赤い光を拡散することで空を赤く染める。
これらの条件こそ天候の回復期に見られる気象条件で、
その日はことさら顕著だったということだ。
けれども、その条件を知っているから
すばらしい夕焼けに出会えるかと言えば決してそうではない。
冷や水をかけるようだが、結局は自分の運しだい。
落胆して帰ることのほうが多いのだ。
それが夕陽狙いの悲しいところである。
さて、帰り道。
夕焼けの余韻を楽しむように聴いていたのがこの曲。
Lauryn Hill - Ex-Factor