前回に引き続き近江鉄道...
人の気配が感じられない駅舎
黄色一色の車体
メタリックな車体と自動改札が定着したJR近郊路線に比べると
より「ローカル」という言葉がしっくりと馴染む
さらに、軌道上に無造作に生えた雑草やその上に広がる青空
なんとものどかな雰囲気だ
そんな駅のプラットホームからゆっくりと出ていく列車を眺めていたら、この曲を思い出した
♪Southbound Train (1972) Graham Nash & David Crosby
1960年の後半から1970年当初
アメリカはベトナム戦争や人種差別など多くの政治課題を抱えていた
そんな背景から、このころの音楽においても政治的メッセージ色が強いものが多く
この曲もそのひとつ
カントリー調の伸びやかなメロディとは裏腹に
アメリカ政府はもちろん反政府活動家に対しても痛烈な批判を込めていたものと思う
彼らの歌詞は比喩が多くて、はっきりしたことはわからないが
「南行き列車」というタイトルに人種問題を含めていたのではないかと想像している
”南行き列車” グラハム・ナッシュ
自由だと? ・・・嘲笑いながら、首を横に振る
死者を連れ戻す松明を故郷へ運ぶとでも言うのか?
先祖伝来の土地、その街はずれにある駅へ
それでも南行き列車はただ下っていく
平等だと? ・・・黙って拳と向き合ってみる
怒り、そして疲れ果てて、論点を見失っているのじゃないか?
さっさと楽屋へ戻って、賭博師たちのインチキリストを眺めてみることだ
それでも南行き列車はただ下っていく
友愛だと? ・・・涙を止めることもできやしない
どうしたら恐怖から永遠にのがれることができるのか?
そして、乗客たちは、権力のためにいつも金を支払わされていることを知ったなら
どうするつもりだろう?
それでも南行き列車はただ下っていく
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