父の十三回忌法要をした。僧侶の読経の末尾の御文(おふみ)に「あなかしこ、あなかしこ」というくだりがある。聞いていると、父が生前語ってくれた面白い実話が思い出されて一人笑いした。
ある日、住職が不在になったため、代わりに門徒総代が読経をすることとなった。読経は順調に進んでいたが、最期の「あなかしこ」が出てこない。すると門徒の一人が指で丸をつくり総代に、出だしは"穴"だよと示した。しかし総代は「ホゲかしこ」と言ってしまった。ホゲとはかごっま弁で開いた穴のことを言う。みな下を向いてくすくす笑ったそうな。
鹿児島市 川端清一郎(61) 2008/6/14 毎日新聞鹿児島版掲載
ある日、住職が不在になったため、代わりに門徒総代が読経をすることとなった。読経は順調に進んでいたが、最期の「あなかしこ」が出てこない。すると門徒の一人が指で丸をつくり総代に、出だしは"穴"だよと示した。しかし総代は「ホゲかしこ」と言ってしまった。ホゲとはかごっま弁で開いた穴のことを言う。みな下を向いてくすくす笑ったそうな。
鹿児島市 川端清一郎(61) 2008/6/14 毎日新聞鹿児島版掲載