はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

ハープよ響け

2009-05-03 22:08:47 | はがき随筆
 ハープ奏者で、友のMさんがつい、左腕を複雑骨折された。
 以前「頭の手術で視野が挟くなったみたい」と話されていた、難病だった彼女。腕の痛さはもちろん、心の衝撃や無念さはどれほどだったことだろう。
 私は彼女に、永遠の力と命を持つという「火の鳥」の詞を一心に書いて、贈った。
 かつて主催した出水市音楽ホールでの音楽・芸能祭や、国立病院などで「野ばら」「口ーレライ」などのすてきなハープ演奏をしてくださったMさん。「火の鳥」に込めた思いがかない、再び元気なMさんのハープ演奏が聴けるよう祈るばかり。
  出水市 小村忍(66) 2009/5/2 毎日新聞鹿児島版掲載