2013年11月24日 (日)
岩国市 会 員 山下 治子
年賀はがきが発売されると舞い込み始める薄墨色のあいさつ状。それは、内緒で逝ってしまった親友を思い起こさせる。
彼女が緊急で入院した時、私も骨折で入院していた。水戸までは遠く、見舞いに行けぬもどかしさに、手紙を書き携帯電話を鳴らし続けたが、音沙汰はない。やっと、息子さんから「必ず元気になりますから」とし連絡があり、朗報を信じて待った。が、ついの便りが年賀欠礼とは……。無念で悲しすぎた。
いまだ消せぬ携帯番号をなぞると、無情の響き。でも、いつか天国につながる気がして。
(2013.11.23 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載
岩国市 会 員 山下 治子
年賀はがきが発売されると舞い込み始める薄墨色のあいさつ状。それは、内緒で逝ってしまった親友を思い起こさせる。
彼女が緊急で入院した時、私も骨折で入院していた。水戸までは遠く、見舞いに行けぬもどかしさに、手紙を書き携帯電話を鳴らし続けたが、音沙汰はない。やっと、息子さんから「必ず元気になりますから」とし連絡があり、朗報を信じて待った。が、ついの便りが年賀欠礼とは……。無念で悲しすぎた。
いまだ消せぬ携帯番号をなぞると、無情の響き。でも、いつか天国につながる気がして。
(2013.11.23 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載