連休前、息子から電話。「東京に出掛けてきて」という。生きたい反面、不安もある。二十数年前、息子の入院で急きょ上京することに。ところがあいにくの悪天候。午前の便は欠航、不安な気持ちで空港で待った。羽田行きに乗れたのは午後4時半ごろ。心細い機内で年配の紳士に話しかけられた。その方は「家族が迎えに来ている。交通を聞いてあげます」と。しかし、私は半信半疑。降りる時は距離をおいて歩いた。すると出口で私を待っておられた。人を信じることにも勇気がいる。私はその方の親切さをありがたく受け、偶然の出会いに感謝した。
鹿児島市 竹之内美知子 2014/5/17 毎日新聞鹿児島版掲載
鹿児島市 竹之内美知子 2014/5/17 毎日新聞鹿児島版掲載