1月下旬ごろから産卵のために石狩湾の小樽の海にニシンの大群が現れる。昆布に産卵し、別名春告魚と呼ばれている。小樽の海がオスの放精で白濁するぐらい大群である。
しかし、ニシンの世界にも気の早い者はいる。12月に入って粉雪が舞い飛ぶ中で釣れ始めた。こんな日は「釣れる」と地元のヤン衆が語ってくれた。はるか南の友人に送るぐらいたくさん釣れた。「刺身で食べて焼いて食べて、近所や親戚にも配った。ニシンを初めて食べた南の者は驚いた」と手紙を添えて故郷のミカンが届き、出水の風景が懐かしく思い出された。
札幌市 古井きみえ 2016/1/11 毎日新聞鹿児島版掲載
しかし、ニシンの世界にも気の早い者はいる。12月に入って粉雪が舞い飛ぶ中で釣れ始めた。こんな日は「釣れる」と地元のヤン衆が語ってくれた。はるか南の友人に送るぐらいたくさん釣れた。「刺身で食べて焼いて食べて、近所や親戚にも配った。ニシンを初めて食べた南の者は驚いた」と手紙を添えて故郷のミカンが届き、出水の風景が懐かしく思い出された。
札幌市 古井きみえ 2016/1/11 毎日新聞鹿児島版掲載