娘の里帰りお産から帰る日がきた。初めての育児に不安を持つ娘に「赤ちゃんが泣く時は、この子はどんな時も私さえいれば大丈夫と自信を持ち、しっかり胸に抱くんだよ」と伝え、嫁ぎ先のえびの市へ出発した。
えびのの実家に着くと、お父さんが「おかえり」、お母さんが「おかえりなさい」と庭先まで出て迎えてくださった。
いつも使い慣れた言葉がなぜか胸を熱くした。とても大切な言葉だったのだと気づかされた。2人を無事に送り届け、ホッとした思いと、優しく温かな言葉を耳に残し、万緑の中を、わが家へと帰った。
出水市 塩田きぬ子 2016/8/20 毎日新聞鹿児島版掲載
えびのの実家に着くと、お父さんが「おかえり」、お母さんが「おかえりなさい」と庭先まで出て迎えてくださった。
いつも使い慣れた言葉がなぜか胸を熱くした。とても大切な言葉だったのだと気づかされた。2人を無事に送り届け、ホッとした思いと、優しく温かな言葉を耳に残し、万緑の中を、わが家へと帰った。
出水市 塩田きぬ子 2016/8/20 毎日新聞鹿児島版掲載