新幹線開業50周年だそうである。ところで新幹線と聞くと私には苦い思い出がある。早稲田2年のとき、自堕落な日々の生活に嫌気がさしてさっさと荷物をまとめ帰郷してしまった。真夜中に自宅へ着くも親は「勘当だ、出て行け!」とつれない。さあ困ったどうしよう。レンタカーは友に頼んで東京まで乗って帰ってもらい、私は泣く泣く天竜川の河川敷へ……。とりあえず新幹線の鉄橋の下で一晩を過ごした。頭を冷やして反省したかって? そんなことはありません。これがその後の私の破天荒な人生の幕開けとなったのです。
霧島市 久野茂樹 2016/11/13 毎日新聞鹿児島版掲載
霧島市 久野茂樹 2016/11/13 毎日新聞鹿児島版掲載