「余録」の欄に「周章狼狽」という熟語があった。とっさに「この熟語はあの小説に出ていた」とひらめいた。早速本を取り出し、当たりをつけて捜した。「あった-」。見つけた時のうれしかったこと、たわいないことなのに胸がスカーッとした。
近頃は、覚えられない! 忘れた! の連発で自信をなくすことが多くなった。特にカタカナ表記ともなるとアウトだ。また、名前もなかなか出てこない。記憶を呼び起こすのに時間がかかり、もどかしいかぎりだ。
今回のうれしい発見は、少し元気をくれた。また、こんな事があったらいいなあ。
宮崎市 堀柾子(74) 2019/7/1 毎日新聞鹿児島版掲載