その朝、いつもより早く起きた。何をするというわけでもないのに、何となく落ち着かない。新聞を広げてみるが、気もそぞろ。公立高校の合格発表の朝である。祈るようにして孫息子からの連絡を待つ。
時計が午前11時を指す。気持が沈みそうになったその時、電話のベル。私は飛びついた。上ずった声で発表の結果を聞く。孫の声は一段と弾んでいる。「よかったねぇー」。合格の知らせに安堵する。そして明るい気持ちで庭へ出た。真っ赤なツバキたちが一斉に「おめでとう」と声をかけているようだ。私は青空に向かって大きく深呼吸をする。
鹿児島市 竹之内美知子 2013/4/4 毎日新聞鹿児島版掲載
時計が午前11時を指す。気持が沈みそうになったその時、電話のベル。私は飛びついた。上ずった声で発表の結果を聞く。孫の声は一段と弾んでいる。「よかったねぇー」。合格の知らせに安堵する。そして明るい気持ちで庭へ出た。真っ赤なツバキたちが一斉に「おめでとう」と声をかけているようだ。私は青空に向かって大きく深呼吸をする。
鹿児島市 竹之内美知子 2013/4/4 毎日新聞鹿児島版掲載
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