モンシロチョウは、いったいどこで眠り、どんな夢を見るのだろう、と私は思っていた。
日が暮れようとする頃。自宅の畑の木陰の野草やチガヤの付近を、ゆっくり舞うモンシロチョウに気がついた。いよいよ暗くなろうとする頃、モンシロは、地表から30㌢ぐらいのチガヤの葉の裏に止まって動かなくなった。ひょっとしたら、ここがこのチョウの寝床? 朝まで待たないと断言できない。
翌朝5時ごろ。いた、いた。前の場所に。前夜はこのチガヤの葉裏が、このモンシロの宿だったのだ。今夜はどこに泊ってどんな夢を見るのだろう。
出水市 小村忍 2017/9/1 毎日新聞鹿児島版掲載
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