はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

花火の思い出

2009-10-04 23:12:55 | はがき随筆
 おいっ子がまだ小さいころ、ドンドンと打ち上げられる花火を縁側から見ていた時のこと。
 「きれいね、きれいね」と最初はながめていた。やがて「こわいよ、こわいよ」
と耳をふさいで泣き出した。
 「えっ」
 みんな顔を見合わせた。
 いつもは好奇心いっぱいのおいっ子だが、ドンドンという大きな音がこわかったらしい。
 「爆弾の音みたいに思えたのかもね」
と母。
 花火を見るたびに、その思い出話に花が咲き、おいっ子たちのかわいい姿を思い出す。
  出水市 山岡淳子(51) 2009/10/3 毎日新聞鹿児島版掲載

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