「秋の風」
休診の土曜日の午後、明日投稿の短歌を作り終え、たそがれの庭に出てみる。
赤く熟れた柿がいっぱい実った梢でふと法師ゼミが鳴き出し、今までと違った風が肌につめたく流れ始めてきた。庭の隅を見ると、彼岸花が芽を出し、そこに秋がきていた。秋の風は忙しい。
妻を失って6ヵ月。はじめての秋は風がつめたく寂しいと言うがほんとうなのだろう。一人になってこの秋をどう生きるか、風の冷たさが身にしみてくる。
老いて一人、つめたくなった風を浴びながら、秋から冬の寂しさに耐えて生きたいと思う。
志布志市小村豊一郎(83) 2009/9/21 毎日新聞鹿児島版掲載
休診の土曜日の午後、明日投稿の短歌を作り終え、たそがれの庭に出てみる。
赤く熟れた柿がいっぱい実った梢でふと法師ゼミが鳴き出し、今までと違った風が肌につめたく流れ始めてきた。庭の隅を見ると、彼岸花が芽を出し、そこに秋がきていた。秋の風は忙しい。
妻を失って6ヵ月。はじめての秋は風がつめたく寂しいと言うがほんとうなのだろう。一人になってこの秋をどう生きるか、風の冷たさが身にしみてくる。
老いて一人、つめたくなった風を浴びながら、秋から冬の寂しさに耐えて生きたいと思う。
志布志市小村豊一郎(83) 2009/9/21 毎日新聞鹿児島版掲載
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