デフォルメされた構図。繊細すぎる筆遣い。ポップアートのような色遣い。90年代ごろから美術雑誌で知るようになった伊藤若冲。今、本物を目にしている。でも鑑賞の列は動かない。
生誕記念の回顧展が4月末から1ヶ月間、東京の美術館で開かれた。大混雑が予想される大型連休や土曜、閉幕前を避け、5月11日を選んで上京した。
にもかかわらず開館の午前9時半には既に500㍍以上の行列。会場に入るまでに2時間。作品の前で立ち止まる人が多く、約80点の作品を鑑賞し終えたのは午後3時近く。会場の外は入場者の長い列が続いていた。
鹿児島市 高橋誠 2016/7/1 毎日新聞鹿児島版掲載
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