60歳代の前半まで夜のサークル講座で楽しんでいて、帰路の空には星が瞬き、変わりゆく月を仰いだ。今では早めに夕食を済ませカーテンを閉めるので夜空をほとんど見ることがない。早朝散歩の友人の「今晩は満月ですね」の言葉に、久しく見ていなかった夜空に心動かされる。床に就く前、窓を開ければ皓々と十五夜の月。雲が流れ顔を隠すがすぐに現れる。轟音がした。満月の下を飛行機が。厳しいコロナ情勢の中、仕事を終えた人たちだろうか。低空なので乗客の顔も見えそうだ。しばらく見送り。久しぶりに幸せな夜空を仰ぐことができた。
熊本市中央区 原田初枝(90) 2020/11/15 毎日新聞鹿児島版掲載
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