はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

スペクタル手品

2006-04-21 08:23:19 | はがき随筆
 両岸は枯れ草に覆われ、縦長く広い中州は、1㍍ほどの茶褐色の葦がびっしり。米ノ津川の六月田堰の一月の光景を、友人3人の脳裏に焼き付けてもらった。3月5日、機は熟した。彼らと同行して六月田堰の堤防を駆け登る。堤防や両岸に中州一面に、菜の花の群生が出現して春爛漫。茶褐色の殺風景を、50日で花畑に変えた。枯れ草と葦の繁茂を押し分けた菜の花を、誰が想像し得ただろうか。自然のスペクタル手品に、三人は驚嘆と驚愕の入り交じった「信じられない」を連発。川面を渡る菜の香りに乾杯。
   出水市緑町 道田道範(56) 2006/4/21 掲載


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