夕日をあびてまぶしそうに駆けてきた3歳の息子。「ハイ! 母ちゃんにあげる! キレイだけんとってちた!」「これ母ちゃんにくれると?」「うん!」「ありがとう」。濃いピンクのかわいらしい花をつけたホトケノザだ。あたたかい気持ちになった。「かわいいお花ね。徹心君もかわいい!」と抱きしめた。ホトケノザの小さな花をキレイと思える心を持ってくれた事に喜びを感じた。
小さなコップにさして、テーブルの上に置いた。
雑草として普段気にもとめていなかった野草が、息子のおかげで愛おしくなった。
熊本市南区 紫垣明子(37) 2020/9/5 毎日新聞鹿児島版掲載
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