降り立った「初瀬あさくら」の駅はひんやりと土のにおいが漂い、向かいの棲家の老木とおぼしき楓が胸を突くような真っ赤に、照り映えていた。
登りつめた高円の宮跡あたりは紫のスミレが咲き盛り、籠もよみこも踏み迷う程にとしのびつつ、橋立山が遠く薄く霞んでいる。大宮人の月影待ちを思いしばしたたずむ。
下を望むと、隠口に電車が見えつ隠れつ今昔の感一入である。帰路、松林に潜む鏡王女の墓所に詣でた。
遠い万葉の旅の思い出。いまだに鮮明な秘中の宝である。
南さつま市加世田 寺園マツエ(84) 2006/5/21 掲載
画像は 花調べさんより
登りつめた高円の宮跡あたりは紫のスミレが咲き盛り、籠もよみこも踏み迷う程にとしのびつつ、橋立山が遠く薄く霞んでいる。大宮人の月影待ちを思いしばしたたずむ。
下を望むと、隠口に電車が見えつ隠れつ今昔の感一入である。帰路、松林に潜む鏡王女の墓所に詣でた。
遠い万葉の旅の思い出。いまだに鮮明な秘中の宝である。
南さつま市加世田 寺園マツエ(84) 2006/5/21 掲載
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