はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

初夏の風

2006-05-20 08:24:58 | はがき随筆
 テッセンやアマリリスは元気いっぱいなのに、私は何となくうっとうしい。常日ごろ、お灸の効用を語る近所のK子さんに相談をしてみた。
 「左の肩甲骨の奥が痛むの。体調が悪いと必ず痛みが走るのね」
 彼女は私の背中をさすりながら「うわあ、ない。肩甲骨がない。肉に埋もれている。運動をしないと病気をどんどん拾うことになるよ」と、厳しい口調で言った。
 ニンニク灸をしてもらった。エキスが体に染み込む感じでいい気持ちだ。日を追って気分がよくなってきた。
 初夏の風が優しく過ぎていく。
   阿久根市赤瀬川 別枝由井(64) 2006/5/20 掲載
     画像は季節の花300より 


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