子供が幼い頃、ヒヨコから育てた、大きく真っ白で羽を広げトコトコついて来る鶏がいた。
ある朝、イタチに襲われ死んだ鶏を畑の隅に埋めた。
随分月日もたった頃、さやを付けた太い茎が1本にょっきり立っている。「何これ!」。隣のおばちゃんに聞くと「小豆よ。何か埋めたの」。鶏の事を話すと「小豆を食べてたんだ」と言われ、そんな事があるのかと驚いた。
毎日熟れたサヤを習った通りザルに取り、天日干し。鶏から両手いっぱい、小豆のプレゼントをもらった。
宮崎県串間市 安山らく(68) 2019/10/21 毎日新聞鹿児島版掲載
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